成約を急ぐことで懸念されるリスク
「条件・価格交渉での不利な合意」との回答が約6割
成約を急ぐリスクを尋ねたところ、「条件・価格交渉での不利な合意」が57.7%で最も多く、「買い手選定のミスマッチ」が45.0%、「契約条件の見落とし」が30.6%と続いた。
この結果から、オーナーが税制そのものだけでなく、ディール実務において売り手に不利な結果が生じることを強く警戒している実態が明らかになった。特に、デューデリジェンスや契約交渉といったプロセスは、急ぐ局面であっても省略すべきでない重要な論点であることが示唆される。

取引形態や事前整理まで含む取引手法の検討・実行設計の必要性
約7割が「必要」と回答。最多理由は「手取りを最適化したい」
税制改正を踏まえ、取引形態や事前整理まで含めた取引手法(スキーム)の検討・実行設計が必要か尋ねたところ、「とても必要」が33.3%、「やや必要」が37.8%で、合わせて約7割が必要性を感じていることがわかった。

理由は「手取りを最適化したい」が44.3%で最多で、「非事業資産を切り離したい」が41.8%、「税負担が大きくなりそう」が36.7%と続いた。
この結果から、税務論点だけではなく、譲渡対象の整理、資産の切り分け、買い手との条件、取引手法の選択まで含めた実行設計が必要だと認識されていることがわかる。

M&Aの支援会社を選ぶ際に重視するポイント
1位「利益相反の説明の明確さ」、2位「買い手探索力」、3位「売り手専属か」
M&Aの支援会社を選ぶ際に重視するポイントを尋ねたところ、「とても重要」および「やや重要」と回答した割合が最も多いのが「利益相反の説明の明確さ」で80.1%、次いで、「買い手探索力」が79.2%、「売り手専属かどうか」が78.3%、「交渉力」と「実績の透明性」が77.4%と続いた。
売り手にとって不利益を避けるための透明性や立場の明確さに加え、買い手探索力や交渉力といった実務遂行力も重視されており、売り手保護と実行支援の両立が求められていることがわかる。


