老後の資産形成に心血を注ぐ58歳・独身の元課長、積み上げた預貯金に余裕の表情も〈想定外の事態〉に動揺…「こんなのつらすぎる」

老後の資産形成に心血を注ぐ58歳・独身の元課長、積み上げた預貯金に余裕の表情も〈想定外の事態〉に動揺…「こんなのつらすぎる」
(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢になってから生活費に困るのはつらいもの。ある50代の会社員男性は、先々を見据えてストイックに生活してきましたが、想定外の事態に見舞われて動揺してしまいます。人生設計の難しさについて、「誰にでも起こりうるケース」から考察します。

「老後資金2,000万円問題」もどこ吹く風だったが…

また、鈴木さんは数年前に話題となった「老後資金2,000万円問題」もどこ吹く風だったといいます。なぜなら、40代の時点でその金額を軽く超えているうえ、50代前半で亡くした両親からも、それぞれ相続をしているからです。

 

内閣府の『令和6年度 高齢者の経済生活に関する調査結果』によれば、高齢者世帯の金融資産は平均1,769万円。それを考えると、鈴木さんの預貯金額の多さがわかるのではないでしょうか。

 

「これまで自分でためたお金と両親から相続した金額を合計すると5,000万円ぐらい。65歳から年金生活をスタートしても、これだけ預貯金があれば不安なく生活できると思っていたのですが…」

 

ところが鈴木さんに想定外の事態が訪れます。会社の定期健診でシリアスな病気が発覚したのです。幸いなのは、比較的早期で見つかったことですが、これから入院手術が控えており、数年は定期的な治療が必要になります。

 

「老後の安泰が人生の唯一の目標だったのに。タバコは生まれてから1本も吸ったことはありませんし、お酒も大学のとき以来口にしていません。食事は健康のために野菜中心で、赤身の肉は月に2回までと、徹底した自己管理をしてきたのに…」

 

そういうと、鈴木さんはうなだれました。

 

「主治医からは〈そんなに心配しないで大丈夫ですよ〉といわれていますが、もしものことがあったら、何のために楽しみを削って貯金を殖やしてきたのか。こんなのつらすぎます」

 

鈴木さんは、納得できない表情です。いまは主治医の指導に従い、仕事もセーブしつつ、回復を目指して療養中です。

 

 

 

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