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補助金申請時の「計画書」に欠かせない“合理性”
補助金制度は、申請時に事業計画書の提出が必須とされています。この計画書には、事業内容・自社の強み・現状の課題だけでなく、市場動向、課題解決の方法、その解決策が市場ニーズにどう合致しているか、補助金活用によって得られる効果、最終的な収益性の見込みといった要素まで、広く盛り込む必要があります。
計画書作成において最も大切なのは、課題と解決策のつながりが明確であることです。例えば、人手不足の課題を抱えている企業が、作業を自動化する設備を導入するのであれば、解決策としての合理性があると判断されます。一方で、熟練の職人技術をさらに要するような設備を導入しようとする場合、むしろ人手依存度が高まり、課題解決になっていないと評価される可能性があります。
事業計画が採択されるかどうかは、実行内容が明確であることと、自社の強みがさらに強くなることにかかっています。自社の強みが強化されれば、提供できる価値=付加価値も自然と高まります。一方で、仮に課題が解決されたとしても、付加価値が高まらない事業計画は、審査の評価が伸び悩む傾向にあります。
「AIに丸投げ」の計画書作成は危険
最近では、AIを使って事業計画書を作成しようとする企業も出てきました。作業を効率化する目的でAIを活用するという考え方自体は理解できます。
しかし、AIに「この補助金が目的に合致しているかどうか」を判断させ、全文を任せることには慎重であるべきです。なぜなら、AIが生成する文章は企業の個性が出にくく内容が無難すぎるため、申請企業の経営者の想いやビジョンまでは反映されづらいからです。
審査員は「人」です。そして人が心を動かされるのは、リアルな経営課題に向き合い、未来に向けてどんな想いで挑戦するのかが伝わる、企業自身の言葉です。AIが将来的に人を感動させるような文章を生成できるようになる可能性はありますが、現時点では、経営者の魂がこもった言葉には到底及びません。
ただ、私は何もAIを完全に否定しているわけではありません。私も実際にAIを活用しています。どのような使い方をしているかというと、自分が書いた文章の誤字脱字チェックや、どういう内容で事業計画書をつくればいいかという案を出してもらうことに使っています。


