金価格「2万6,000円」突破…いま売ると税金はどうなる?〈金・銀・銅〉の価格推移と課税の仕組み【国際税務の専門家が解説】

金価格「2万6,000円」突破…いま売ると税金はどうなる?〈金・銀・銅〉の価格推移と課税の仕組み【国際税務の専門家が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

1年弱で「約1万円」もの急騰をみせている「金(ゴールド)」。インフレなどの経済的不安や、戦争などの政情不安が高まると、金価格は上昇する傾向がありますが、こうした金の価格上昇に連動して、銀や銅の価格も高騰しています。本記事では、『富裕層が知っておきたい世界の税制【大洋州、アジア・中東、アメリカ編】』の著書である矢内一好氏が金・銀・銅の価格動向を追うとともに、売却時の課税ルールについて整理します。

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金地金の売却益は「譲渡所得」として課税される

個人が金などを売却して利益を得た場合、原則「譲渡所得」として課税されます。ただし、営利目的で継続的に取引を行っている場合は、事業所得または雑所得として扱われます。

 

譲渡所得となる場合、その保有期間により次のように課税方法が異なります。

 

1.保有期間が5年以下の場合(短期譲渡所得)

……譲渡益から50万円を控除した金額が課税対象となります。

 

2.保有期間が5年を超える場合(長期譲渡所得)

……譲渡益から50万円を控除し、その2分の1の金額が総合課税の対象となります。

 

3.損失が生じた場合

……金地金の譲渡によって損失が発生した場合は、「生活に通常必要でない資産」の譲渡に該当するため、他の所得との損益通算はできません。ただし、同じ譲渡所得の区分内であれば、他の譲渡益と相殺することは可能です。

 

「1回200万円超」で提出対象…2011年に創設された「支払調書制度」

税務当局は、金やプラチナ地金の取引における譲渡所得の申告漏れが多数確認されたことを受けて、国内取引に関する支払調書制度を次のように整備しました。

 

・一度の売却金額が200万円以上となる取引を対象に、業者は支払調書を作成して提出する義務がある

……2026年1月16日の相場では、約85グラム以上を売却すると200万円を超える計算になります。

 

・調書の対象商品:金インゴット・プラチナインゴット・金貨・プラチナコイン

……なお、宝石やジュエリー、銀、パラジウムの地金は対象外です。

 

 

矢内 一好

国際課税研究所

首席研究員

 

 

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