聞いてないよ…さらに家族を驚かせた「金銭の使い道」
さらに家族を驚かせたのは、母の金銭の使い道でした。
「母は、亡くなった父の弟の長男――私たちにとっての甥に、毎月10万円ほどを手渡していたようなんです」
その甥は、母の自宅近くに住んでおり、ここ数年、頻繁に様子を見に来ていました。澄江さんは「話し相手になってくれる」「何かあったときに頼れる」と感じていたようで、その“お礼”として現金を渡していたとみられます。
ただし、医療や介護の手続き、日常生活の支援を実際に担っていたわけではなく、専門的なサポートが行われていた形跡はありませんでした。
「何のために仕送りしてきたのか…。虚しさが大きかったです」
高齢者が誰にどんな援助を受け、どのようにお金を使っているのか――それを把握することは難しいものです。特に認知機能が低下していたり、「本音を言いづらい」関係性があったりする場合、外からは見えないお金の流れが生まれがちです。
中には、定期的に通う訪問者や近所の知人に現金を渡してしまっているケースもあり、トラブルの火種になることも。今回のように、家族の善意が「思いもよらぬ第三者」に流れていたケースは、決して他人事ではありません。
滝沢さんは語ります。
「母が悪いとは思いません。信用できる人に見えていたんだと思う。でもせめて、“誰に、いくら”を一言教えてくれていれば…」
高齢の親を支えるときは、「仕送り」「金銭管理」「ケアの分担」などを家族で共有し、見える化しておくことが、将来の“誤解”や“悲劇”を防ぐカギとなるのかもしれません。
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