「そのうちまとめて払えばいい」と後回し
都内でWebデザインの仕事を個人で請け負う高橋翔さん(仮名・32歳)は、国民年金保険料をしばらく納めていませんでした。月の収入は平均して45万円前後。仕事は安定していましたが、「今すぐ困るわけではない」「そのうちまとめて払えばいい」と考え、年金については後回しにしていたといいます。
「催告の通知は何度か届いていました。でも、すぐに何かされるとは思っていませんでした」
高橋さんのもとには、日本年金機構から複数回にわたって通知が届いていました。これらは、一定期間未納が続いた場合に送付される催告状や特別な通知で、内容には、未納が続いた場合の対応についても記載されています。
高橋さんは通知に対応しないまま、未納の状態を長期間放置してしまいました。その結果、ある日、銀行口座から現金を引き出そうとした際に、出金ができない状態になっていることに気づきます。
「最初はカードの不具合かと思いました。でも、銀行に確認すると、国民年金保険料の滞納により、預金口座の一部に出金制限がかかっていると説明されました」
国民年金保険料は、長期間にわたって未納が続き、催告や督促に応じない場合、法律に基づいて財産の差押えが行われることがあります。差押えは、預貯金や給与、売掛金などが対象となることもあり、未納額に相当する範囲で実施されます。
厚生労働省の資料によれば、こうした差押えは毎年一定数行われており、決して例外的な対応ではありません。
