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アルファードに持ち家…「地元定住組」の家計の実態とは
それが今ではアルファードのような豪華な車に乗り、家族や友人たちと毎日を楽しんでいる。子どもが高校生くらいになっても一緒に回転寿司を食べに行き、SNSに「子どもの食べすぎ自慢投稿」などをしている。本当にこの人の子どもなのかというくらい素直そうで爽やかな子だ。
授かり婚で早くに所帯を持った人もいて、50歳くらいで子どもが独り立ちすると自分で使えるお金と時間に余裕が出てきて、全国を旅して回ったり、オープンカーやジムニーのような趣味性の高い車に買い替えたり、孫と一緒にデレデレしている写真をSNSにアップしたりしている。
なぜ、上京組の会社員よりも年収が低いはずの地元定住組の彼らが、これほど消費を楽しめるのか。それは彼らが、「可処分所得(手取り)」は低くても、「生活コスト」を差し引いた後の「自由資金(裁量所得)」において、東京で働く会社員を凌駕しているケースが多いからだ。
企業経営なら、東京の家計は「売上(年収)は大きいが、経費(家賃・生活費)も莫大で、手元のキャッシュが増えない会社」。 対して彼らの家計は、「売上はそこそこだが、経費が極めて安く、毎期着実に内部留保(貯蓄・資産)が積み上がる高収益体質の会社」といえる。
彼らは、親の所有する土地に家を建てたり、地元のネットワークで安くサービスを受けたりすることで、家計における「固定費」を極限まで下げている。結果として、自由に使える金額の絶対額で、東京の会社員を上回る現象が起きているのだ。
国交省データが証明する「東京都=経済的最下位」の衝撃的真実
これは筆者の個人的な肌感覚だけの話ではない。データが冷徹な事実を証明している。 国土交通省が公表した資料(※)によると、「2人以上の勤労者世帯」において、東京都の可処分所得(手取り額)は全国3位だ。額面給与が高くても、手取り額でトップになれるわけではない。
さらに衝撃的なのはここからだ。住居費や食費、光熱水費といった生きていくために不可欠な「基礎支出」を差し引いた金額で見ると、東京は一気に順位を下げ全国42位となる。
そして極めつけは、通勤時間を「コスト(機会損失)」として換算し、差し引いた場合だ。この指標において、東京都は「全国最下位(47位)」に転落する。 (※国土交通省「地方の『豊かさ』に関する参考資料」2021年)
筆者は在京時代、往復2時間を満員電車という「無駄なコスト」に費やしていた。時は金なり。1日2時間の損失は、月間で約40時間、年間で480時間にも及ぶ。累積で考えると、莫大な「機会損失」をしていたことになる。
