痛い、痛い…苦しむ妻に下した決断
厳しい寒さは体にも影響を及ぼしました。家の中はできるだけ暖めるようにしていましたが、絵里子さんは冬が深まるにつれ関節の痛みを訴えるように。
膝や腰の痛みで夜中に目が覚め、指まで痛むように。ところが、近くに整形外科はなく、通院するにも車で片道30分以上かかります。
「旅行で来たときは、空気が綺麗、食事が美味しい。冬はスキーもできるね、で終わっていた。でも、毎日暮らすとなると別物でした。年齢的に、寒さに体を適応させるのも難しかったんです」
加えて、冬は人の気配が極端に減ります。雪に閉ざされ、外出も減り、孤独感は想像以上でした。自然に囲まれた静かな暮らしは、裏を返せば「逃げ場のない静けさ」でもあったのです。
生活費も安くなると思いきや、車は1人1台、暖房・灯油代がかさみます。野菜は新鮮で安い一方、それ以外は都内と変わらないか、むしろ高いと感じることもありました。結局、移住から3回目の冬を迎える前、夫婦の間で同じ言葉が口に出るようになりました。
「戻ろうか」
すでに都内のマンションは売却済みでしたが、それでも「ここで年を重ねるのは無理だ」と感じたのです。結果的に、移住から3年足らずで信州を離れ、再び東京での生活を選びました。
「地方移住が悪いわけではない。ただ、私たちのリサーチが不足していた。甘く見すぎていました」
地方移住を考える際、自然や住居費の安さに目が向きがちです。しかし、気候、とくに冬の厳しさは、暮らしや健康、移動手段に直結します。
旅行で感じる寒さと、そこで毎日を生きる寒さは、まったくの別物です。地方で働く、地方で暮らす。 その選択を後悔しないためには、「一番厳しい季節をどう乗り切るか」を具体的に想像し、できれば実際に体験してから決断することが欠かせません。
憧れだけで移住を決めないこと。 それが、地方移住を現実的な選択にするための、何よりの第一歩なのかもしれません。
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