会社設立を目指す人必見!…会社設立の核心部分、「定款」の作成から「登記」までの手順【司法書士が解説】

会社設立を目指す人必見!…会社設立の核心部分、「定款」の作成から「登記」までの手順【司法書士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

会社を設立する際に多くの経営者の方が悩むのが、会社の「定款」です。定款は会社設立における非常に重要な書類で、会社設立の登記の際、必ず法務局へ提出しなければなりません。本記事では、定款の役割と作成方法、そして、紙の定款と電子定款との違いなどについて見ていきます。『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』の著者、司法書士の加陽麻里布氏が解説します。

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会社の憲法ともいえる「定款」…その内容とは?

定款とは、いわば会社の「憲法」のようなもので、会社の基本的なルールを定めた書類です。内容には、

 

●会社の名称

●事業内容

●本店所在地

●資本金の額

●役員や株主総会の運営方法

 

といった、会社運営の根幹となる事項がすべて記載されています。

 

この定款は、会社設立の登記を行う際に、必ず法務局へ提出しなければならない重要な書類のひとつです。

 

定款に記載する内容は「絶対的記載事項」「相対的記載事項」、そして「任意的記載事項」の大きく3つに分類されます。

 

◆絶対的記載事項 

絶対的記載事項とは、これを記載しなければ定款そのものが無効になってしまう事項です。具体的には、①目的、②商号(会社名)、③本店所在地、④設立に際して出資される財産の価額又はその最低額、⑤発起人の氏名又は名称及び住所が該当します。

 

◆相対的記載事項 

相対的記載事項とは、記載すれば法的にも有効だが、記載がなくても定款自体は有効とされる事項です。例えば、現物出資に関する定めや、設立費用を誰が負担するのか、といった内容が該当します。

 

◆任意的記載事項 

任意的記載事項とは、記載してもしなくても自由な事項で、取締役の報酬に関する規定などが代表的な例です。会社の実情や将来の運営を見据えて適切に定めておくことで、後々のトラブルを防ぐことにつながります。

定款作成から登記までの流れ

定款作成から登記までの流れは、下記のようになります。

 

手順① 基本事項の決定 

まず、会社の基本事項を決定します。会社名、事業目的、本店所在地、資本金の額、機関設計などを具体的に固めます。

 

手順② 定款の認証 

基本事項が決まったら、これらの内容を反映した定款を作成し、必要に応じて定款認証を受けます。株式会社の場合は、公証役場での定款認証が必要ですが、合同会社の場合はこの手続きは不要です。

 

手順③ 資本金の払い込み 

発起人の口座に資本金を払い込みます。この「払い込みが完了した」という証明書類も登記に必要となります。

 

手順④ 登記申請書類の作成 

必要書類をそろえ、法務局に提出する準備をします。

 

手順⑤ 登記申請 

法務局に申請して、登記が完了すれば会社設立となります。

 

会社は、登記を行って初めて法的に成立します。登記をしなければ、会社は法律上存在しないことになります。そのため、登記の基礎となる定款は、会社設立において最も重要な書類となるのです。

紙の定款と電子定款…どちらを選ぶ? どちらが便利?

定款の作成方法には、紙で作成する方法と、電子データで作成する方法があります。両者の大きな違いは、印紙税がかかるかどうかです。

 

紙の定款の場合は、4万円の収入印紙を貼る必要がありますが、電子定款であれば印紙税は不要になります。

 

ただし、電子定款を作成するためには、専用ソフトの導入や電子証明書の設定などが必要です。

 

会社を個人が何度も設立することは通常ないため、多くの方にとっては、司法書士などの専門家に作成を依頼することが一般的です。

 

もちろん、自分で定款を作ることもできますが、費用や手間を考えると、専門家に依頼するほうが結果的に安上がりな場合が多いと言えそうです。

まとめ

会社設立において最も重要な書類が定款であり、定款には会社の基本ルールがすべて詰まっています。

 

定めるべき内容、定款認証が必要かどうか、電子定款で印紙税が不要に…などのポイントを理解しておけば、実際に会社を設立する場合も、スムーズな会社設立が可能になります。

 

会社設立を検討している方は、まず、会社設立の基本中の基本である「定款とはなにか」を正しく理解することから始めましょう。

 

 

加陽 麻里布

司法書士法人永田町事務所 代表司法書士

 

 

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