(※写真はイメージです/PIXTA)

高齢の親の資産状況を、家族が正確に把握していないケースは少なくありません。金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査』によると、高齢者世帯の金融資産保有率は他の世代よりも高く、老後の備えとして一定の預貯金を保有している人も多いことがわかります。しかしその一方で、使い道や出金理由が共有されないまま多額の資金が動いている場合、家族にとっては驚きや不安の種となることも。今回は、帰省先で母の通帳を目にした長男が直面した“想定外の現実”をみていきます。

「これ、全部引き出したのか…?」通帳を見て凍りついた

「なんとなく違和感があったんです。部屋に置かれていた通帳が、微妙に開いたままになっていて」

 

そう話すのは、都内在住の会社員・井上俊明さん(仮名・52歳)。年に数回、埼玉県内の実家に住む母・和子さん(仮名・82歳)のもとを訪れており、今回の帰省もその一つでした。

 

「母は年金で暮らしています。普段は慎ましい生活をしていて、『無駄遣いはしていないから心配しないで』とよく言っていたんですが…」

 

しかし、その日は違いました。ふとした拍子に目にした通帳の残高欄に、俊明さんは思わず声を上げそうになったといいます。

 

「1年ちょっとの間に、現金での出金が合計1,000万円近く記録されていたんです。振込ではなく、全部“ATM引き出し”や“窓口出金”」

 

年金生活の母に、なぜそんな大金が必要だったのか? 真っ先に頭に浮かんだのは「詐欺被害」でした。

 

「まさか、誰かにお金を渡してないよね?」

 

俊明さんの問いかけに、和子さんは一瞬、言葉に詰まったように見えました。そして小さく口にしたのは、意外すぎる理由でした。

 

「…お墓よ。あんたたちに迷惑かけたくなくて。いろいろ考えて、永代供養にしようと思って…」

 

実は和子さん、自身の死後について以前から強い不安を抱えていたといいます。「お墓はどうするのか」「管理は誰がするのか」といった問題が気になり、知人に紹介された寺院系の永代供養墓に関心を持っていたそうです。

 

しかし、契約したのは「高額な“生前契約型”供養付き納骨堂」。戒名料や管理費込みの“オプション”が次々と提示され、気づけば支払額は約800万円に。さらに、関連する仏具や法要費用も合わせると、最終的に1,000万円近い出費となっていたのです。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ高齢者の「終活ビジネス」被害
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録