対立した過去もあったはずなのに…ロシア国民の7割が「中国に好意的」という衝撃。急速に強まる「中露」の連携

対立した過去もあったはずなのに…ロシア国民の7割が「中国に好意的」という衝撃。急速に強まる「中露」の連携
(※写真はイメージです/PIXTA)

ロシアは本来、欧米型の民主主義国家であり、共産党独裁の中国とは相容れないはずの国で、歴史的にも対立した過去がありました。しかし、プーチン政権下で「反米」の利害が一致し、両国の距離はかつてないほど縮まっています。米中対立が深まり、また米国の孤立主義が強まるなか、日本と国境を接する二つの大国が手を組む背景には、どのような力が働いているのでしょうか。三尾幸吉郎氏の著書『図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』より「ロシア」に焦点を当て、同国の対中・対米姿勢など、政治・社会の特徴を紐解きます。

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軍事力では世界第2位…世界一の国土面積を持つロシア

ロシア連邦の国土面積は約1710万km2と世界一で、欧州東部からアジアにまたがるユーラシアの約3割を占めます。

 

ノルウェー、フィンランド、エストニア、ラトビア、リトアニア、ポーランド、ベラルーシ、ウクライナ、ジョージア、アゼルバイジャン、カザフスタン、中国、モンゴル、北朝鮮などと国境を接し、中国との国境線は4300kmに及びます。なお、首都はモスクワに置かれています。

 

政治体制は83の共和国や州などの主体で構成される連邦共和制をとっていて、国家元首は直接選挙で選出される大統領(任期は6年、連続3選禁止)で、議会は各主体から2名ずつ選任される連邦院(上院)と小選挙区比例代表並立制で選出される任期5年の国家院(下院)の二院制です。現行憲法は1993年に施行されました。しかし民主度は低く独裁的と評価されています。

 

軍事力では世界第2位の大国で、また国連安保理(安全保障理事会)の常任理事国であり、その経済力に比し大きなプレゼンスがあります。

現在の中露関係は“歴史上最良”

ロシア(旧ソビエト連邦)は中国建国(1949年10月1日)の翌日に中国と国交を樹立しました。当時の中国は向ソ一辺倒と呼ばれた時代で東側陣営の一員でした。そして1950年には中ソ友好同盟相互援助条約を締結し同盟関係となりました。

 

西側陣営と激突した朝鮮戦争(1950~53年)においても、中国は東側陣営に属した北朝鮮を支援すべくソ連とともに参戦しています。

 

しかし、1953年にスターリンが亡くなった後、1950年代後半にフルシチョフが西側陣営との平和共存を主張するようになると中ソ論争が巻き起こり、それが1969年には中ソ国境紛争に発展するに至り、同盟関係は形骸化してしまいました。

 

ソ連との関係が悪化した中国は米国に接近、それに応じた米国のニクソン米大統領は1971年に訪中を予告し世界を驚かせることとなりました(ニクソンショック)。

 

そして中国は1978年に改革開放に舵を切り、西側陣営の支援を受けて市場経済を取り入れる一方、東側陣営とは距離を置くようになったため両国関係は冷え切っていました。しかし、1991年のソ連の崩壊後、ロシアと中国の関係は正常化していきました。

 

その後は1996年に戦略的パートナーシップを結び、2001年に中露善隣友好協力条約に調印、2011年に包括的戦略パートナーシップを結ぶなど関係改善が進みました。習近平政権になったあとも、2022年にはプーチン大統領がウクライナ侵攻直前に訪中するなど、現在の中露関係は歴史上最良な時期にあるとされています。

 

また、国連やG20サミットに加えて、BRICS首脳会議、アジア太平洋経済協力(APEC)、上海協力機構(SCO)などと、中露両国の首脳が顔を合わせる機会は極めて多くなっています

 

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※本連載は、三尾幸吉郎氏の著書『図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道』(白桃書房)より一部を抜粋・再編集したものです。

図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道

図解中国が変えた世界ハンドブック 9主要国の国益と対中関係から考える、米中新冷戦回避への道

三尾 幸吉郎

白桃書房

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