(※画像はイメージです/PIXTA)

米ドル円相場の動向に影響を与えそうな「先週(10月20日~10月24日)の米国経済の動き」について、東京海上アセットマネジメントが解説します。

先週は、内田日銀審議委員の講演や9月全国コアCPIなどに注目

内田日銀副総裁は10月17日、全国信用組合大会で挨拶を行いました(図表1)。利上げの判断材料となる関税政策の影響や物価の見通し、当面の金融政策運営については、2日の全国証券大会における挨拶とほぼ同じ内容となりました(図表2)。

 

出所:Bloomberg 注:24日10時時点のデータ
[図表1]先週の主要経済指標 出所:Bloomberg
注:24日10時時点のデータ

 

出所:日本銀行公表資料をもとに作成
[図表2]内田日銀副総裁の発言内容 出所:日本銀行公表資料をもとに作成

 

特に、関税政策の影響については、「各国の通商政策等の影響を受けた海外の経済・物価動向を巡る不確実性は高い状況が続いている」と述べており、早期利上げに前向きな様子は窺えませんでした。

 

他方、10月以降、公明党の連立離脱などに伴う首相指名選挙実施の遅れにより、高市政権の組閣は21日となり、当初の予定から1週間程度後ずれしました。月末にかけて外交日程が詰まっていることに鑑みると(図表3)、高市政権から緊密な連携を求められる執行部としては、円安が急速に進行するなど緊急性が生じない限りは利上げ見送りというのが基本的な考え方だと思われます。

 

出所:各種報道等をもとに作成
[図表3]今後の政治日程 出所:各種報道等をもとに作成

 

9月の全国消費者物価指数(生鮮食品を除く総合、以下コアCPI)は前年比+の2.9%(8月:同+2.7%)と市場予想通りの結果となりました(図表4)。

 

出所:総務省
[図表4]全国コアCPIの推移 出所:総務省

 

東京都独自の政策である保育料無償化の影響が限定的にとどまる一方で、電気・ガス代が上昇に転じ、コアCPIは全体として伸び率を高めた格好となりました。補助金の対象期間が昨年(9月~11月分のCPIに反映)と今年(8月~10月分のCPIに反映)でずれが生じていること、補助金が昨年の方が大きいことが影響しています。

 

この先、電気・ガス代補助金が攪乱要因となることが見込まれるものの、米類など食料品価格の上昇率が昨年高かったことの裏が出ることで、現時点でコアCPI上昇率は来年にも2%を割り込むとみています。

 

 

東京海上アセットマネジメント

 

※本記事は東京海上アセットマネジメントの「TMAMマーケットウィークリー」の一部を抜粋し、THE GOLD ONLINE編集部が文章を一部改変しております。

※全文は「TMAMマーケットウィークリー」をご確認ください。

 

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※本連載は、東京海上アセットマネジメントのレポート『〜TMAMマーケットウィークリー(10/6〜10/10)~』より一部を抜粋し、再編集したものです。
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