(※写真はイメージです/PIXTA)

投資にはリスクがつきもの。しかし、最初の一歩がなかなか踏み出せない人も、考え方ひとつで投資へのハードルはぐっと低くなるかもしれません。本記事では、永江将典氏による著書『最強の投資と節税 二刀流税理士のお金の増やし方』(ワン・パブリッシング)から一部抜粋して、投資が怖くなくなる考え方についてご紹介します。

投資が怖い…「あなたの会社とどちらが安全か?」と考えてみる

投資にはリスクがつきものですから、最初のうちは躊躇することも多いでしょう。「投資をした会社が倒産したらどうするの!?」と怖くなるのも無理はありません。そんなとき私は「自分の勤めている会社と、どっちが安全か?」と自問自答してきました。

 

考えてみれば、私たちは会社に勤めているというだけで、かなりのリスクを背負っています。自分が働いている会社が倒産の危機に陥ると、給料がダウンしたりボーナスがカットされるでしょう。そして倒産すると次の就職が決まるまでは収入がなくなり、経済的には大きな損失ですし、心理的にも辛いものがあります。

 

そう考えると、少なくとも自分が勤めている会社より安全であれば、たとえ株価が多少下がったとしても給料がゼロになるよりはずっとまし。むしろ、リスクを分散できたことになるのではないでしょうか。

 

このように見方をちょっと変えるだけで、投資への心証は大きく変わってくるものです。

グローバル企業へのお金の貸し方

倒産しにくい会社といえば、世界的なグローバル企業を連想する人も多いことでしょう。たとえばAmazonやApple、そしてトヨタ自動車などは、世界的にも倒産しにくいと予想されている会社です。

 

ですので「できるだけリスクが低くて、金利のいい投資先はないかな?」と思っている人は、AmazonやApple、トヨタ自動車といった企業へお金を貸してみてはいかがでしょうか?

 

こうした企業にお金を貸す方法は簡単です。スマホやパソコンさえあれば、ネットの証券会社を通じて「社債」をオンライン注文することができます。社債を購入することで、あなたはその企業にお金を貸すことになるのです。Amazonなら2000ドル(約30万円)から買うことができますし、途中で解約することも可能です。

 

[図表1]SBI証券の取引画面

 

上の図表を見てみましょう。これはSBI証券のWEB画面です。証券会社によって表示形式に違いはありますが、いくら利息がもらえるかが一覧で分かるようになっています。

 

この表でいえば「利回り(税引前・複利)」と書かれている「4.243%」や「5.345%」がその数字です。なお複利とは、利子にもまた利子がつくことをいいます。積み重なった利子にさらに利子がつくので、期間が長くなるほど有利になります。

 

この表を見ると、日本の銀行にお金を預けるのに比べて、文字通りケタ違いに利息が多いことが分かりますね。また「残存期間」に書かれている「約5年9ヵ月」「約25年6ヵ月」が、満期までの期間です。

 

ただ、ここで1点注意したいことがあります。それは外国の企業にお金を貸す場合、「為替」が変わると、損をする可能性があるということです。たとえばアメリカの企業の社債であれば、購入するときに米ドルで支払っています(これをドル建てといいます)。円高になれば、相対的にドルの価値が下がりますので、社債を売って円に戻すときには目減りします。

 

このように、為替がからむと社債の利回り以上に価値が下がって、元本割れとなる可能性もあるのです。この点はリスクとして、事前に知っておく必要があるでしょう。

次ページリスク分散で資産が安定化する

※本連載は、永江将典氏の著書『最強の投資と節税 二刀流税理士のお金の増やし方』(ワン・パブリッシング)より一部を抜粋・再編集したものです。

最強の投資と節税 二刀流税理士のお金の増やし方

最強の投資と節税 二刀流税理士のお金の増やし方

永江 将典

ワン・パブリッシング

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