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入金力を上げる〜投資効果の実額を実感するためには?~
オーナー型株式投資のリターンの源泉は、企業のEPS(1株当たり利益)が時間の経過とともに着実に増加していくことにあります。企業の価値創造とともに利益が蓄積され、それを株主として享受するという点に、この投資スタイルの醍醐味(だいごみ)があります。
価格変動に翻弄されるのではなく、企業の利益成長を楽しみながら、資産が静かに増えていく過程を待つ――それがオーナー型株式投資の本質です。
この構造は、いわゆる売買型株式投資とは根本的に異なります。売買型株式投資は、売買の回転率を上げたり、信用取引(レバレッジ)を活用したりすることで、実質的な投資元本を大きくして大きなリスクをとることのできるアプローチです。
一方、オーナー型株式投資は、優れた企業に資本を託し、保有を続けながら企業の内部で起こる価値創造を自分の資産として取り込んでいくという、きわめて長期的かつ地道なアプローチです。ゆえに、「一攫千金(いっかくせんきん)」的なリターンを実額として実感することが難しいといえます。
そのため、リターンを“実額”として実感するには、初期段階における「投資元本」の確保が極めて重要になります。もちろん、20代、30代の資産形成層の若いビジネスパーソンの場合、最初から多額の資本を投じるのが難しいという方のほうが多いのではないでしょうか。
しかしその場合でも、地道に積立を行い、可能な範囲で少しずつでも毎月の入金額を増やしていくことで、雪だるまのように投資元本が大きくなっていきます。オーナー型株式投資は複利の力を味方につける投資です。コツコツと元本を積み上げていくこと自体が、将来の果実の大きさを決定づけます。
さらに言えば、投資元本を増やすための最も本質的な手段は、自己投資によって自らの「稼ぐ力=入金力」を高めることです。すなわち、事業を見る眼を養い、リスクをとって挑戦し、他者と協働しながら価値を創造できる「労働者3.0」へと近づくことが、金融資産を増やす上でも最短のルートとなります。
この相乗効果は、人的資産を深めながら、金融資産に転化していくことが可能です。この知的で自律的な営みこそが、オーナー型株式投資の本質にふさわしい、持続可能な豊かさの築き方そのものなのです。
奥野 一成
投資信託「おおぶね」 ファンドマネージャー
農林中金バリューインベストメンツ株式会社(NVIC)
常務取締役兼最高投資責任者(CIO)
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