(※写真はイメージです/PIXTA)

人生100年時代。「理想の老後」を夢見て堅実に資産形成してきた夫婦でも、退職後に思わぬ形で暮らしの歯車が狂いはじめることがあります。子育てを終え、夫婦ふたりだけになったとき、些細なすれ違いが静かに、しかし確実に関係を蝕んでいくことも――。本記事では、ある67歳夫婦の“夜中の異変”をきっかけとした、価値観のズレと現実を見ていきます。

「離れて暮らす」という選択肢

そんななか、玲子さんが切り出しました。

 

「一度、別々に暮らしてみない?」

 

驚いた宏さんでしたが、拒否はしませんでした。現代では、高齢夫婦の“卒婚”や“別居婚”というスタイルも少しずつ増えており、お互いの距離を取ることで関係を保つケースもあるといいます。

 

もちろん、離婚を前提にしたものではありません。ただ、これまで一緒にいることが“当たり前”だった関係に、そっと風穴をあけてみる。そういう柔軟な選択が、令和の老後には求められているのかもしれません。

 

もっとも、こうした“柔軟な選択”は、十分な経済的な裏付けがあってこそ実現できる一面もあります。住まいを別にし、生活費をそれぞれでまかなうには、年金や貯蓄など、一定の余裕が必要です。もしもお金がなければ、「距離を取る」という選択肢自体が持てなかったかもしれません。

 

つまり、“離れる”という選択を“選べる”かどうかも、経済力に左右されるのです。

 

60代以降の夫婦にとって、「配偶者との価値観の違い」や「日々の中で感じる孤独」は、決して珍しい悩みではありません。金銭的に余裕があるかどうかとは、まったく別の話なのです。

 

「夫婦って、最初は“他人”同士。でも、老後にまた“他人”に戻ってしまうこともあるんだと思いました」

 

そう語る宏さん。今は一人で暮らし始めた玲子さんと、週に一度、カフェで会うようにしているそうです。

 

「意外と、話ができるんです。あの頃より、穏やかに」

 

夫婦という関係もまた、年齢とともにかたちを変えていくもの。定年後の“幸せ”とは何か――お金だけでは語れない現実が、そこにはありました。

 

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