前回は、一般財団法人の設立手順について説明しました。今回は、株式会社同様に設置が不可欠となる、一般社団法人と一般財団法人の「機関」について見ていきます。

一般社団法人の「理事会」は定款の定めで設置

株式会社と同じように、一般社団法人と一般財団法人でも機関の設置が必要となります。それぞれ、次のような機関が存在します。


〈一般社団法人〉

①社員総会

一般社団法人の組織、運営、管理等について決議する最高議決機関。

 

②理事

一般社団法人の業務を執行します。

 

③理事会

業務執行を決定し理事の職務を監視します。定款で定めた場合に置くことができます。

 

④監事

理事の職務執行を監査します。定款で定めた場合に置くことができます。また、理事会を設置する場合と会計監査人を設置する場合には設置を義務づけられます。

 

⑤会計監査人

計算書類等を監査します。定款で定めた場合に置くことができます。大規模一般社団法人(貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般社団法人)は設置を義務づけられます。

一般財団法人の最高議決機関は「評議員会」

〈一般財団法人〉

①評議員会

一般財団法人の組織、運営、管理等について決議する最高議決機関。

 

②評議員

評議員会の構成員です。

 

③理事

一般財団法人の業務を執行します。

 

④理事会

業務執行を決定し理事の職務を監視します。

 

⑤監事

理事の職務執行を監査します。

 

⑥会計監査人

計算書類等を監査します。定款で定めた場合に置くことができます。大規模一般財団法人(貸借対照表の負債の合計額が200億円以上の一般財団法人)は設置を義務づけられます。

本連載は、2014年11月27日刊行の書籍『地主の相続財産は法人化で残す』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

地主の相続財産は法人化で残す

地主の相続財産は法人化で残す

小澤 豊,川本 泰正

幻冬舎メディアコンサルティング

相続税をできるだけ節税したい、遺産分割で家族がもめてほしくない──。地主にとって相続は、頭の痛い問題です。 多くの地主の相続財産は、現金ではなく土地が大半のため、いざ相続になったときに預貯金だけでは相続税を支払…

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