(※写真はイメージです/PIXTA)

「帰ればいつでも迎えてくれる場所」として、多くの人が拠り所としている“実家”。しかし、長期間家を空けていた子どもが、親と十分な対話をしないまま帰ってきた場合にはどうでしょうか? 本記事では、10年ぶりに帰国した独身長男と、年金暮らしを送る父親との“実家をめぐる衝突”を見ていきます。

「親の年金で暮らせる」は幻想にすぎない

拓也さんがもう一つ誤算だったのは、「親の年金を頼れるのではないか」という期待でした。

 

一男さんは月20万円の年金収入(厚生年金+企業年金)で一人暮らしをしており、生活に余裕があるように見えたといいます。

 

「年金で食費や医療費は賄えているのだから、少しくらい生活を手伝ってもらってもいいのでは」と考えていた拓也さんに対し、父は真っ向から反論しました。

 

「俺の年金は俺のためのものだ。お前を養う義務はない。自分で働いて、住む場所を見つけろ」

 

総務省『家計調査』(2024年)によれば、高齢単身者の生活費平均は月約15万円。医療・介護の自己負担を含めれば、決して「余裕のある老後」とは言えません。

 

家の名義、生活スタイル、親の健康状態――すべてが変化している中で、10年前と同じつもりで帰ってくることには、リスクが伴います。

 

「家族だから受け入れてくれるはず」という甘えが、最もこじれた形で露呈するのが“実家バトル”とも言えるのです。

 

拓也さんは現在、都内の簡易宿泊所を転々としています。ライターを続けていくか、それとも別の仕事に切り替えるか、模索を続けているといいます。「もう若くないし、何が現実的なのか、正直わからない」と漏らしていました。

 

「甘えていた自分がいたと思います。でも、あんなふうに追い返されるとは正直思わなかった。 “もう、お前の家じゃない”という言葉が、ずっと耳に残っています」

 

一男さんは現在も一人暮らしを続け、地域包括支援センターを通じて、近所の見守りサービスを利用しながら穏やかに暮らしているそうです。

 

 \1月20日(火)ライブ配信/
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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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