前回は、アンティークコインの売買先を1社に限定してはいけない理由を取り上げました。今回は、なぜ富裕層はアンティークコインで資産を保全するのかを見ていきます。

隠し財産が全て明らかになる時代に!?

現在、みなさんは資産をお持ちだと思います。それは『円』建てでお持ちの方がほとんどでしょう。これまで『円』は国際経済のなかでも高い信頼度を持つ通貨として流通してきました。しかし、ヨーロッパがEUとなり、通貨が『ユーロ』となったように、『円』がいつまでもその地位を保っていられるとは言いきれません。

 

実はこれ、私の意見ではなく、当社を訪れる資産家のお客様の多くが、そのような考えを異口同音におっしゃっているのです。いわく、「今後、『円』はもしかしたら『ドル』に統合されるかもしれないし、全く別の通貨になる可能性もある。もし『円』が使えなくなれば、困ることになる」とのこと。『円』の資産は使えないので、使える通貨に換える必要になる。つまり銀行へ出向き、両替をする必要があるのです。

 

その時なにが起きるかといえば、一説に30兆円とも40兆円とも言われるタンス預金が一気に市場に出て、誰がいくら持っているかもはっきりしてしまうのです。これにより隠し財産も全て明らかになり、当局の課税対象になることでしょう。「TPPの真の目的は通貨の変更ではないか?」、と言われるお客様もいらっしゃいます。真偽は定かではありませんが、噂と事実関係を照らしてみれば、「ああ、そうだよな」と納得がいってしまう点が多いのもまた事実です。

国の借金返済のために「資産税」が課税される可能性も

例えば、日本が抱えているといわれる借金もそのひとつ。本当に1000兆円も借金があるのかどうか、それは誰にもわかりません。借金、つまり国債を発行しているのは日本銀行ですが、その大株主は政府です。日本銀行は独立機関とはいうものの、実際には日本政府が55%の株を持っているため、経営権を握っていると言っても過ちではないのです。本当に借金があったとしてもインフレ化により、お金の価値を減らし、通貨を変える・・・そんな青写真があってもおかしくありません。

 

これらが事実だったとしても、あくまで裏で進行していく話ですが、これがパナマ文書のようになにかの拍子で表に出てきてもおかしくありません。そのパナマ文書も、もっと大きな話題になっていいはずなのに、うやむやになりつつあります。「日本は中国よりも情報統制されているのでは?」と首を傾げるお客様もいらっしゃいます。

 

借金を返すためにお金を取ろう。そのためには相続税を増やそう。それだけじゃ足りないから、資産税を設けて、タンス預金や隠し財産は全て白日の下にさらす必要があるわけです。

 

こういった理由からアンティークコインで資産を保全しておこう、という方が多くいらっしゃるのは事実です。

本連載は、2016年11月20日刊行の書籍『海外富裕層がやっている“究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

西村 直樹

幻冬舎メディアコンサルティング

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