(※写真はイメージです/PIXTA)

近年、定年前に会社を辞めて自由な時間を手に入れる“セミリタイア”という生き方が注目を集めています。一定の資産を築いたうえで、仕事に縛られない生活を選ぶ人が増えている一方で、思い描いていた理想と現実との間にギャップを感じ、働き方を見直すケースもあります。

年金受給年齢と“無収入期間”の壁

現在、年金の支給開始年齢は原則65歳。ただし60歳以降であれば「繰上げ受給」も可能ですが、その場合は毎月の年金額が最大30%程度減額されることになります。

 

小野さんも60歳までは年金を受け取れず、5年以上の“無収入期間”をどうしのぐかが大きな課題となりました。

 

「退職直後は、投資益もあったし余裕があると思っていたんです。でも、下落相場が続けば減るばかり。リスクを取るのが怖くなって、資産を動かせなくなってしまった」

 

こうした状況を踏まえ、小野さんは退職から半年後、元上司の紹介で週3勤務の業務委託契約を結ぶことに。かつての職場とは別の中小企業で、業務内容も限定的なものに変わりました。

 

「週3日、午前中だけ働いて、午後は自分の時間を持てる。お金も少しずつ入ってきて、生活にリズムも戻った」

 

年収は100万円台に届くかどうかという水準ですが、社会とのつながりを持てたことで精神的な安定が戻ったといいます。

 

セミリタイアを考えるうえで、目安として「1億円あれば大丈夫」「月20万円で暮らせる」などと言われることもありますが、金額の多寡だけでなく、“毎日の暮らし”が成立するかどうかが何より重要です。

 

●何歳まで働くか

●年金をいつから受け取るか

●医療費や介護費の見積もり

●日々の「社会的な役割」や「居場所」の有無

 

小野さんは、今では「もう一度フルタイムで働く気はないけれど、完全な引退も自分には合わなかった」と語ります。

 

「朝の通勤がないだけで幸せだと思っていました。でも、働くって、生活のリズムとか、自分の存在意義にもつながっていたんですね」

 

理想と現実のギャップに気づき、再び社会とつながる道を選んだ小野さん。リタイア生活にも“想像以上の壁”があることを、身をもって実感したといいます。

 

セミリタイアは誰もが夢見る自由な生き方の一つですが、そこには経済面だけでなく、心の準備も必要なのかもしれません。

 

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