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「知っていること」よりも重要な「知ろうとする」姿勢
販売員にもそれぞれの育ってきた環境や価値観がありますし、あなたが接客するお客様層によっても何を知るべきか変わってきます。
自分のブランドやお店にいらっしゃるお客様が、どんなライフスタイルを送っているのか、どんなものに心を動かされ、どんな体験を好まれているのか、それを「知ろうとする姿勢」が大切だと私は思います。
たとえば、20代の販売員が、60代のご夫婦に接客するとします。ご夫婦がふと口にされた「子どもが独立してね、今は夫婦2人の暮らしなの」という言葉に「そうなんですね」とただ頷くだけでなく、「休日はどんなふうに過ごされているんですか?」と興味を持って尋ねてみる。「最近は温泉に行くのが楽しみで」と返ってきたら、各地の温泉に興味を持って調べてみたり、テレビで紹介された場所を話題にしたりしてみる。
たとえ年齢や生活が異なっても、「知ろう」と思えば、そこに会話の糸口はたくさんあると思うのです。
また、逆の悩みもよく聞きます。40代、50代の方にとって、Z世代と呼ばれるような若い世代を接客するのが苦手だと。その場合も同じです。今の若い世代が何に興味を持っているのか、どんなSNSを使い、何に夢中になって、どんな曲を好んで聴いているのか、聞いてみるのもいいですよね。
「私たちの世代は雑誌で情報を得ていましたが、今はそうなんですね!」「後で私も見てみますね!」と教えてもらう姿勢で会話すると、親しみを感じていただくことができるはずです。
最初から「知っている」必要はない
入社当初は「販売員として、お客様より何でも知っていなくては」と力が入り、知らないことを「知らない」と言うのが、悪いことのように感じていました。
でも、最初から「知っている」必要はないんです。知らなかったことを、どんどんお客様から教えてもらい知っていくことで、その先に出会うお客様との会話の時には、そこで得た知識があるはずです。
その知識からまた、別のお客様のライフスタイルを想像できたり、共感できるようになります。この循環が、私の接客をより豊かにしてくれました。
お客様は自分を理解し、共感してくれる販売員がいることを喜んでくださり、「また会いたい」「またこのお店に来たい」と、これまで以上に深く繋がることができるはずです。
土井 美和
株式会社Clienteling Advisory
代表取締役
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