深夜のコンビニで夫に怒鳴られ、泣きながらひとり帰宅
それからというもの、おおらかで頼りがいのあったはずの雅之さんは変わってしまい、僻みっぽい言動が増えていきました。
「なにかにつけて私の役職を揶揄するんです。コンビニでスイーツを買うのも〈課長にご馳走になりまーす〉〈課長のおごりだよね?〉などといって…」
「私が〈いい加減にしてよ!〉と文句をいったら、夫がいきなり〈お前こそいい気になってんじゃねぇぞ!〉と、びっくりするような大声で怒鳴ったんです。周囲の人は茫然としていました…」
深夜、自宅そばのコンビニへ車で買い物に来ていたときのことでした。彩さんは買い物かごを足元に置くと、雨のなか、泣きながらひとりで自宅に戻ったのでした。
「それからです。普通の食生活をしていた夫が、急に食べ物に執着するようになったのは…」
買い置きしていたお菓子を雅之さんひとりで食べてしまう、見れば2人分だとわかる料理をすべて取ってしまう、といったことが、頻繁に続くようになりました。
「私のほうが少しだけ帰宅が遅いのですが、これまでの夫は待っていてくれました。いつも2人並んでおしゃべりをしながら料理をして、一緒に食べていました。本当に楽しかったんです。でも、いまは私を無視して自分だけ先に食べてしまう。しかも、食材を全部使ってしまって…」
彩さんは、できる限り冷静に「やめてほしい」「不満があるならいってほしい」という自分の考えを伝えました。ところが雅之さんは、彩さんをあからさまに無視しました。
そして、2人が冷戦状態になってから数週間後、彩さんは自宅で驚くような光景を目にしたのです。
