「月13万円の年金で、どう生きればいいの」遠方の兄は“ごめん”のひと言だけ…認知症の父と〈ふたりの生活〉

「月13万円の年金で、どう生きればいいの」遠方の兄は“ごめん”のひと言だけ…認知症の父と〈ふたりの生活〉
(※写真はイメージです/PIXTA)

人生100年時代の到来とともに、介護は誰にとっても他人事ではなくなっています。厚生労働省の『令和5年 簡易生命表』によると、日本人の平均寿命は男性81.09歳、女性87.14歳。年齢とともに増えるのは、病気や身体的衰えだけでなく、「介護の必要性」です。「いつか来るかもしれない」ではなく、「いつ来てもおかしくない」。そう認識することが、備えの第一歩かもしれません。

費用も想像以上。介護の現実に直面した“選択肢のなさ”

智子さんの父は、要介護3と認定され、デイサービスを週3日利用。しかし、それでも「目が離せない」場面が多く、最終的に施設入居を検討することに。

 

「でも、特養(特別養護老人ホーム)は、すぐには入れないと言われて…」

 

厚労省『特養入所申込者の状況(令和4年度)』によれば、全国で約29万人が特養への入所を待機しており、要介護度が高くてもすぐには入所できない状況が続いています。

 

やむなく民間の有料老人ホームを探したものの、地方でも月額20万円近くかかる施設が多く、「父の年金月13万円ではまかなえず、私の貯金から補填する形でした」。

 

生命保険文化センター『2021年度 生命保険に関する全国実態調査』によると、公的介護保険の対象外費用として想定される月額は平均15.8万円。さらに、同居介護となれば、趣味や仕事を諦めるケースも少なくありません。

 

もう一つ注目すべきは、「誰に介護をしてもらいたいか」という意識の差です。

 

内閣府の調査によると、男性は「配偶者」に頼る傾向が強く(56.9%)、一方で女性は「ヘルパーなど介護サービスの人」(39.5%)や「子」(31.7%)に期待する傾向が見られました。

 

しかし現実には、「介護者の配偶者」は22.9%、「子」は16.2%にとどまり、「理想と現実のズレ」が浮き彫りになります。智子さんも、「兄は遠方に住んでいて、頼れるのは私しかいなかった」と打ち明けます。

 

智子さんの父は、民間施設に入居して半年後、ようやく特養に入所が決まりました。

 

「父が安心して暮らせる場所を見つけられたのは良かった。でも、あの半年は、家計も精神面も本当にギリギリでした」

 

「いずれ必要になるかもしれない」と思いながら、後回しにされがちな介護。しかし現実には、「いきなり」「長期間」「高額」に直面するのが、多くの家族の姿です。

 

お金、時間、情報、そして人手。備えるべきことは多くありますが、まずは自分と家族が「どうするか」を話し合うことが、最初の一歩かもしれません。

 

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