マスコミではたびたび、「節約」をテーマにした特集が組まれています。しかし、お金を貯めるために、節約よりまず先に考えるべきなのは「稼ぐ」ことです。本連載では、無駄遣いを減らしながらも、必要なことはガマンせずに貯蓄を殖やす方法を紹介します。

「節約より稼ぐが先」と心得る

この連載では、節約についてお話ししていきます。まず、勘違いしないでほしいのは、節約より先に考えるべきは「稼ぐこと」です。節約のために時間をかけて安いレストランを探すなら、より稼ぐこと、あるいは稼ぐ方法を考えることに時間をかけて、値段を気にせずにおいしいものを食べるべきです。

 

「1カ月○○円で節約生活をする」といったテレビ番組や、「○○円節約おかず」などのレシピ本をよく見かけます。食べ物を残したり、電気をつけっぱなしにするなど、無駄遣いはもちろん賛成できません。しかし、あまりにも「節約」「節約」とマスコミは言い過ぎではないでしょうか。そのために、もっと大事な「稼ぐ」に目が行っていないように思います。どうかマスコミの情報を信じ過ぎないようにしてください。

 

大切なことなので、もう一度言います。

 

あなたが富女子になるためには、「節約」よりも「稼ぐ」ことが先です。なぜなら、節約でお金を貯めるよりも稼いで貯めたほうが貯金のスピードが圧倒的に速いからです。今あるお金でやりくりすることだけを考えていては、お金を桁違いに増やすことはできません。

お金は「自分が持っている器の量」しか入ってこない

なぜ、節約ばかりに目を向けていると、富女子になれないのでしょうか。

 

その理由は、自分の器が大きくならないからです。

 

器というのは、自分が受け止めることのできるお金の量やお金の知識のことです。人はそれぞれ器を持っていて、その器の量しかお金は入らないのです。

 

あなたが受け止めることができる器が、もしコップ程度の大きさだとしたら、いくらお金が入ってきたとしても、ドンドンこぼれてしまいます。しかし、あなたの器がバケツほどもあれば、より多くのお金を受け止めることができるのです。

 

私は、20代の頃は「30代で1000万円の給料をもらえたら嬉しいだろうな」と思っていました。30代になり1000万円もらえたときは、それなりに喜びもありました。ですが、自分で起業して不動産投資家になった今、1000万円はそこまで大きい額には感じません。私の器が30代の頃よりもはるかに大きくなったからです。

 

たとえば、今の小学生の場合、1カ月のお小遣いの平均は約1000円です(平成22年金融広報中央委員会調べ)。社会人が1カ月分の給料をもらったようなもので、きっと上手に1000円を使いこなしていると思います。

 

そんな彼らに「今月は大奮発! 特別に20万円あげましょう」と言ったらどうなるでしょうか。きっと怖くて使えない、あるいはゲームにつぎこんだりして無駄に使ってしまうでしょう。

 

つまり、小学生は、20万円がどれほどの額かイメージができず、器が20万円を受け止めるほどの大きさになっていないから、溢れてしまうのです。

 

魚釣りに行って魚がたくさん獲れても、魚を入れる魚籠(びく)がなければ、魚を持ち帰ることができません。魚籠があったとしても小さければ、あふれてしまい、せっかく釣った獲物でも持ち帰ることはできないのです。

 

器が大きくなっていないと、基本的には大きなお金は入ってこないし、仮に入ってきたとしても、湯船から水が溢れるように、ドンドンこぼれ落ちてしまうことを覚えておいてください。

 

[図表]富女子になるには自己投資を惜しむなかれ

 

本連載は、2015年3月24日刊行の書籍『富女子宣言 20代女子が5年で1000万円貯める方法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

富女子宣言

富女子宣言

永田 雄三

幻冬舎メディアコンサルティング

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