税務署が貸金庫の存在を知っていたワケ
税務署は、被相続人の預貯金口座の記録からお金の動きをチェックします。
たとえば貸金庫を借りている場合には、預貯金口座から毎年、貸金庫の利用料が引き落とされます。これにより、税務署は被相続人が貸金庫を利用していると分かるわけです。
このため、相続があった時は、被相続人が貸金庫を利用していたかどうかについてはきちんと確認をしておいたほうがよいでしょう。そして貸金庫があるときは、相続人全員の同意を得て、早めに貸金庫の中身を確認するようにしてください。
被相続人によっては、貸金庫に遺言書を入れている場合があります。遺産分割協議が成立した後に貸金庫から遺言書が見つかった場合、遺産分割をやり直さなければいけません。
隠しごとはトラブルの元
税務署は、あらゆる手段で納税者のお金の動きをチェックしています。今回紹介したAさんのように、貸金庫を利用していたかどうか相続人が把握していないケースも少なくありません。
相続が発生した場合、相続人は故人の財産状況を丁寧に調べましょう。また、相続人間のトラブルを生まないよう、可能であれば生前にきちんと話し合っておくことが大切です。
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宮路 幸人
宮路幸人税理士事務所
税理士/CFP
