「残クレ=損」ではないのか
「残価設定ローン」(以下、残クレ)というサービス、最近よく目耳にするという人も多いのではないでしょうか。
車の購入方法には、現金一括購入、カーリース、そして最近注目を集める残クレがあります。
残クレは、車両価格からあらかじめ設定した将来の下取り価格(残価)を差し引き、残りの金額でローンを組む方法です。
この仕組みにより、月々の返済額を抑えることができます。
ただし、通常のマイカーローンと比べて高金利なことが多く、残価分の金利も支払うため、総返済額は多くなる傾向にあります。
そんな残クレを選ぶ人たちがどのような点に魅力を感じているかと言うと、月々の家計負担を軽減しつつ、高級車や最新モデルを購入しやすくなるという点でしょう。
しかし、金利、維持費、残価精算のリスクを理解せずに契約すると、想定外の出費が生じる可能性も。
そこで、筆者のクライアントの事例を交えて、残クレのメリット・デメリットとともに、残クレの利用が“向いている人”についても解説していきます。
“あえて”残クレでアルファードを購入した50代経営者
筆者のクライアントには、十分な資金を持ちながらも“あえて”残クレを選ぶ人が少なくありません。
たとえば、残クレで新型のアルファードを購入した50代の経営者Aさん(年収約3,000万円、貯金1億円以上)です。
Aさんは都心の高級マンションに住み、休みの日には家族と郊外の別荘へドライブを楽しむ生活を送っています。
収入も多く資産も潤沢なAさんは、現金一括での購入が可能にもかかわらず、なぜあえて残クレを利用したのでしょうか?
