「損得を論じる性質のものではありません。」
“いま、若い方々を中心に、公的年金に対して「自分たちの世代では、払った保険料が戻ってこない(受け取れる年金額<払った保険料)のでは?」という、損得に関する意見が聞かれます。
また、「今の受給者と現役世代では、給付される年金額に大きな差がある」という、世代間の差についての意見もあります。
これらの意見の中には誤解もありますが、そもそも公的年金制度は、現役世代が受給世代を扶養する「世代間扶養」の仕組みのもとで運営されている、社会保障制度です。本来、個人や世代の差による損得を論じる性質のものではありません。
しかし、高齢になったとき、あるいはご自分の身になにかあったときの生活を支えるものとして、重要な課題だと考える方も多いと思います。”
この説明は筋が通っていますが、現実的な生活を考えたとき、「それでは納得できない」と感じる人がいるのも事実です。
こうした制度不安や生活不安を背景に、現役世代のあいだでは投資信託などを活用した資産形成への注目が高まっています。NISAやiDeCoといった制度も後押しとなり、「老後資金は自分で準備する時代」といった意識が広がっています。
ただし、これらの資産形成は“余裕資金”があることが前提。日々の暮らしで手一杯の中で「投資も自助も」と求められるのは、容易ではありません。社会の前提が大きく変わる中、「年金で暮らす老後」はすでに理想モデルにすぎないのかもしれません。
制度の持続可能性に不安が残るいま、老後の安心を手にするために必要なのは、若いうちからの計画と備え。そして同時に、どんな働き方・生き方を選ぶのかという視点も重要です。
“賃金が上がりにくい国”といわれる日本で、どうやってお金を稼ぎ、守り、増やしていくのか――。個人の問題であると同時に、社会全体の課題でもあります。
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