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日本人が気づかない、世界の富裕層が求める「日本」
私が潜在的な可能性を感じる都道府県は、ランキング※で45位の島根県だ。
かつてラフカディオ・ハーンが暮らした城下町、松江は、独特な日本情緒がある。宍道湖(しんじこ)に沈む夕陽の美しさもさることながら、ことさらに印象に残っているのが「月照寺(げっしょうじ)」という寺だった。
何とも神秘的な雰囲気の寺で、ハーンは著書に夜になると巨大な亀の石像が動き出すという随筆を書いている。この地の文化に触発され多くの怪談を作品化したハーンの世界観は、『ゲゲゲの鬼太郎』で有名な境港市出身の漫画家、水木しげるの世界観にも通じる。
インバウンドブームの以前から、ことあるたびに海外で日本のおすすめを聞かれると、私は松江と月照寺の話をしてきた。明治時代にハーンが魅せられた松江も今後、ブレイクの予感がある都市のひとつではないだろうか。
島根県には、ほかにも魅力的な目的地がある。そのひとつが、アメリカの日本庭園専門誌『ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング』が、2023年で21年連続「日本一美しい庭園」に選出している「足立美術館」である。これもまた、評価しているのは海外のメディアであることが興味深い。
さらにもうひとつが、離島の隠岐諸島である。隠岐諸島は、空港のある隠岐の島町を含む島後と、船でしかアクセスできない島前があるが、私が注目するのは、より不便な島前の海士町(あまちょう)である。
海士町のある中ノ島、西ノ島、知夫里島(ちぶりじま)が、穏やかな内海を囲む島前カルデラを形成する独特の地形、後鳥羽上皇の流刑地だった歴史、近年は島留学で再生した隠岐島前高校が有名で、若い移住者が多いことでも知られる。

