在宅医療には家族の協力が不可欠
これは、比較的元気なうちからIさんの希望を聞くことができ、どのように支えていくかをケアマネジャーや訪問看護師と何度もカンファレンスをして、協力体制をしっかり整えられたことで、在宅介護や穏やかな看取りが滞りなくできたケースです。
Iさん自身も、延命処置や不要な治療はしない、最期まで好きなことをして過ごすという強い意思を持って初志を貫きました。
もし、Iさんが胃がんを告知されたときに入院を選択していたら、基本的に毎日ベッドの上で過ごすため、すぐに足腰が弱って誤嚥性肺炎を起こすなど、胃がん以外の病態でさらに弱っていたのではないかと予想できます。
また、誰かが救急車を呼んで搬送されていたなら、病院は命を助けることが目的なので、人工呼吸器をつけ、点滴も輸血もして延命処置を施したと思います。結果的に、さまざまな機械や管につながれて、息を引き取る日までそのままベッドの上で動けない日々を過ごすことになっていたかもしれません。
在宅での看取りは、介護を担う家族の理解と協力が不可欠です。
しかし、医師・訪問看護師・ケアマネジャーという専門家のサポート体制があれば、それほど難しいことではありません。特に、がんの場合は徐々に病気が進行して、終末期を迎えることが一般的なので、親本人もそれを支える子どもたちも段階的に心構えができます。
Iさんを看取ったあと、娘さんたちは「この3年は母とたくさん話すことができ、私たちがまだ小さかった頃の実家にいるような時間がよみがえりました」と話してくれました。
嶋田 一郎
嶋田クリニック
院長
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