私のしたことは逃げだったのでしょうか…年収300万円・47歳主婦が見た「過酷な現実」。介護・子育て・仕事、すべてを背負い「もう限界」と下した“1つの決断”

私のしたことは逃げだったのでしょうか…年収300万円・47歳主婦が見た「過酷な現実」。介護・子育て・仕事、すべてを背負い「もう限界」と下した“1つの決断”

子育てと親の介護を同時に担わなければならない状況が、近年、深刻な社会課題としてクローズアップされるようになってきました。負担の重さにやむを得ず仕事を辞める選択をした結果、家計が一気に苦しくなり、経済的な困窮に直面。精神的な余裕もなくなり、さらなる負のスパイラルに……そんなケースも少なくありません。

子どもの世話と父の介護が重なる苦境に「辛すぎて」

地方の戸建てに暮らす中田陽子さん(仮名・47歳)は小学生の男の子2人を育てる主婦。家計を支えるために9時~16時の時短勤務で仕事をしていました。

 

給料はフルタイムの時から大幅に減り、月19万円。年収はボーナスを合わせて300万円ほどです。「もう少し給料が多ければ」と思う気持ちはありましたが、夫の給与と合わせれば、世帯年収は780万円ほど。贅沢をしなければなんとかやりくりできていました。

 

しかし、陽子さんの実父(79歳)に認知症の症状が出始め、一人で外出させるのも不安な状態になったことで、生活が一変しました。

 

陽子さんの母は父より3歳年上。80代の母は「自分にはとても面倒を見切れない」「でも、お父さんにはこの家にいてほしい」と漏らします。陽子さん自身、親の面倒は自分が見るべきだと思っていました。一人っ子の陽子さんには、相談する兄弟もいません。

 

こうして父の介護を支える生活がスタート。当初は「なんとかなる」と思っていたのですが……。

 

勤め先には介護が必要になったと伝え、遅刻や早退、有給などを使いながら仕事を続けていました。しかし、小さな会社です。陽子さんが働けない分、ほかの社員の負担が増すのは明らかで、真面目な陽子さんは「申し訳ない」という気持ちが積もっていったといいます。

 

母も介護と子どもの面倒に手を貸してくれていますが、明らかに疲れが見えました。自分自身の睡眠時間も削られ、心身に限界を感じた陽子さん。ついに仕事を辞める決断をしました。

 

ところが、陽子さんの分の収入減は想像以上に家計を苦しくしました。母は「私たちの年金や貯金を足しにして」と言ってくれましたが、2人の年金は月16万円ほど。父と母の生活費が必要であることを考えれば、不足分をカバーすることはできません。両親の貯蓄数百万円も、介護にかかる費用でみるみる減っていきました。

 

確かに仕事を辞めたことで、体は楽になったという陽子さんですが、節約では追い付かない家計のひっ迫に、別のストレスを抱えることになったのです。

 

陽子さんはこう言います。

 

「介護、子どもの世話、家事、仕事と重なり限界だと思ったのは確か。でも、もっと方法はあったのかもしれない。辞めたら戻れないのに…新しい仕事を見つける方がずっと大変なのに……。私のしたことは逃げだったのでしょうか」

 

陽子さんは生活を立て直すため、父を介護施設に入れることも検討しているといいます。

 

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