中古パソコン、4期連続で値上がり

価格分析ツールなどを運営するオークファンによると、2025年1~3月期の中古パソコンの平均販売単価は前年同期比で6.5%上昇した。上昇は4四半期連続で、平均販売単価は1万8226円。平均販売単価は23年1~3月期以来、2年ぶりの高水準で、伸び率は3年ぶりの高さだった。物価高のほか、パソコンの買い替えサイクルの効果を背景に中古パソコンの価格上昇が続いている。今後はトランプ米政権による高関税政策を受けて、新品だけでなく中古価格も押し上げられる可能性がある。
中古パソコンの取引で最高額は120万円超
オークファンは、オークションやショッピングサイトに出品されている商品の価格情報を検索して比較や分析ができるサイトを運営。ヤフーオークション(ヤフオク)などのサイトの個人や企業の売買が成立した価格を蓄積している。1~3月期は中古パソコンで約22万2000件(平均販売価格を含めてヤフオクのみの集計)の取引があった。取引数は3四半期ぶりの多さだった。売買が成立した中古パソコンのうち、最も高額だったのは120万6000円だった。
中古パソコンは一度誰かの手に渡り、中古市場に流れてきたパソコンのこと。①新品に比べて安価に購入できる②現在流通していないパソコンを購入できる③余計なアプリケーションが入っていない──といったメリットがあり、市場規模は1000億円以上との見方もある。一方で①バッテリーが劣化している可能性がある②メーカーの保証を受けられない──などのデメリットもあるとされる。
中古スマホ価格は下落続く

1~3月期の中古スマホの平均販売価格は前年同期に比べて7.9%下落し、1万9149円だった。下落率は前期(24年10~12月期)より縮小したものの、下落幅はなお大きい。23年10~12月期まで10四半期連続で価格が上昇してきた反動から中古価格は軟調な状況が続いている。1~3月期は、中古スマホで約6万8000件の取引があった(平均販売価格を含めてヤフオクのみの集計)。
中古スマホの平均販売価格が低迷している背景には、片手で操作しやすい小型スマホの後継機が発売されることが少なく、中古の小型スマホに人気が集まっていることも、平均価格の低下に影響している。中古の小型スマホは大型のスマホに比べて安価であることが多いため、全体の平均販売価格を押し下げていると考えられる。一方で、トランプ米大統領の関税政策の動きによっては価格が反転上昇する可能性がある。
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