湯沢の3つのエリア、それぞれの状況
価格面において、特に深刻なのは苗場エリアの状況だ。苗場のマンションの市場価格があまりに暴落してしまったために、それがあたかも湯沢町全体のマンション事情であるかのように語られてきた。
湯沢町内にはマンションの密集エリアが大きく分けて3つある。越後湯沢駅周辺、上越線の岩原スキー場前駅周辺、そして苗場エリアの3か所で、また湯沢町の北に位置する舞子高原(南魚沼市)にもリゾートマンションが並ぶエリアが存在する。
一般的な都市型マンションにおいても、駅や商業地域からの距離によってその市場価格や資産性に違いがあるように、湯沢周辺においても、マンション密集エリアはそれぞれ条件が異なっており、それもまた価格を決める要因の一つになっている。
3つのエリアのうち、湯沢町の入口である越後湯沢駅は今も上越新幹線の停車駅であり、関東方面から新潟県に向かう際に最初に到着する駅である。その越後湯沢駅の徒歩圏内にリゾートマンションが複数存在するが、駅近くのリゾートマンションの部屋が10万円で販売されるようなことはまずない。
例外的に、ワンルームの部屋が数十万円で販売されることもあるにはあるが、そのようなマンションは大体、築年数が古く、バブル期のマンションと比較して居室の造りや設備が見劣りすることが多い。
しかしいずれにせよ、越後湯沢駅周辺、および上越線の岩原スキー場前駅周辺エリアに点在するマンションは、管理が放棄され朽ち果てているようなことはない[写真2]。

どのマンションも今なお、別荘、あるいは定住用途として利用されている。新築当時の販売価格から考えれば大きく下落しているのは間違いないが、それはリゾートに限らず地方や郊外のマンション全体に共通して言えることで、新築当初より価格が上昇しているマンションはむしろ都市部の、それも好条件に恵まれた限られた地域の現象である。
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