老後不安どころか、「今現在の生活が苦しすぎる…」
見沢さんのケースでは年収450万円ということで月収37.5万円、手取りではおよそ28万円。住宅ローン月10万円、食費6万円、光熱費2万円とすると10万円は残る計算になる。教育費にそんなにかかるのだろうか。
「主に塾代です。2人で月15万円かかっています。これでも安いほうです。塾に行かせないと、大学への進学は無理なようです。大学の学費のための貯金もしていますが、これは妻のパート代からあてています。やはりこのご時世、ある程度の大学に行かせないと就職は厳しいでしょうし、そこまではなんとか頑張るつもりです」
ローンの支払いが終わっていないとはいえ、持ち家はある。老後はそこで暮らせば、“なんとかなる”という計算なのだろうか。
「今、一番不安なのは、親の介護ですね。年金ではまかなえないと思います。そうしたら、こちらから出すしかない。子供が大学を卒業していれば、少しは余裕はあるかと思いますが、いつ何があるかわからないから……。今は子育てのためにお金を援助してもらっている立場ですし、親の貯金事情とかもあまり聞けず……。実際、介護が必要な状態になってしまったとき、どうなるのかわかりません」
親の介護が必要となってくるとき、自身も高齢者に突入している可能性は十分にある。
「いつまで働けるのか、という不安はあります。ローンはあと21年残っている、子が大学を出るのは10年後くらい、両親の健康寿命がいつまでかなんて考えたくないけど、例えば5年後どうなっているか、わからないと思う。節目節目で考えても余裕がないですが、大局で見ると、自分が働いている会社がこの先20年以上続くか、続いたとして自分のポジションがあるのか……まったく想像つかないです。退職金がもらえるうちに、早期退職も考えられるかもしれませんが、転職できるあてはありません。自信はないです」
老後の不安は尽きない。
「老後というより、今の生活がまさに不安真っ只中です。何かあったとしたら、失業保険やら生活保護やら、なんとかはなるのかもしれませんが、どこまで落ちたらいいんですか。娘たちも大学に行けず、安い賃金で労働せざるを得なくなりますよね。でも、うちの家庭、別に普通だと思うんですよ! そんなに平均より悪いわけではない。それでこれですよ? 節約もちゃんとしている。贅沢もしていない。それなのに生活は苦しい。将来は見えない。どこかで何か間違えましたか? 普通に頑張っているだけでは、リスクばかり抱えた苦しい生活をするしかないんでしょうか?」
現状を直視した結果、最後には少し声を荒げ興奮気味だった見沢さん。44歳、住宅ローン持ちの会社員。「資産形成」の観点からは、失敗だったのだろうか。
国土交通省『令和5年度 住宅市場動向調査』によると住宅ローン年間返済額は、全国平均で155.2万円、三大都市圏平均で179.6万円。さらに金利は今後上がっていくとも見られている。
住宅ローンに苦しめられる生活は、誰にとっても他人事ではない。
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