(画像はイメージです/PIXTA)

在宅医療は患者さんの家に出向く終末期医療でもあり、そのため、訪問診療クリニックで活躍できる医者は、病院で活躍できる医者とはまた少し違う特徴があります。本記事では、医療法人あい友会理事長の野末睦医師が医師と看護師・診療スタッフの採用の実情と、特定の医療行為を行うことのできる特定看護師について詳しく解説します。

医師の採用ルート

医師の採用は主に業者からの紹介と、職員や知人からの紹介の2つのルートがあります。離職率は業者から紹介された医師は約5割が活躍し、約5割が早期退職するという感覚です。

訪問診療クリニックで活躍する医師の特徴

では、訪問診療クリニックで活躍する医師にはどんな特徴があるでしょうか。まず1つ目は、病院と在宅医療の違いを理解し、適応できる、という点です。患者さんの家に出向く訪問診療は、慢性期医療や終末期医療という側面も持っています。そこには病院医療には見られない特徴も数多くあります。「病院ではこうだった」という意識を捨てられなければ、スムーズに診療を行うことはできません。

 

2つ目は、看護師や、周りのスタッフの意見に耳を傾けることができる点です。チーム医療の現場では医師がリーダーでありその決定はすべてに優先されます。ところがそうした役割や責務をはき違えて、「自分の決めたことは絶対」「それにとにかく従え」というような態度をとってしまう医師が少なからずいます。

 

たとえば病院の外来であれば、誤った行動をとりそうな医師を看護師が見つけたとき、上席の医師にすぐさま報告できます。「〇〇先生はこんなこと言っていますけど、大丈夫ですか?」と相談したり、注意を促したりできます。

 

一方在宅医療の現場では、もし医師が間違ったことをしそうになっていたとしても、指導する上司や先輩はいません。取返しのつかない事態を招きかねず、より謙虚な姿勢が求められます。

 

活躍する医師は、重責を担っているからこそ、間違った判断をしないために周りに耳を傾けることがいかに重要であるかを理解しています。

 

3つ目は、周りのスタッフと意見が対立した際に、角が立たないように提案できるコミュニケーションの方法が身についているかどうか、という点です。

 

スタッフ間のコミュニケーションが円滑な医師はたいてい、患者さんや、その家族への説明も長けています。患者さんからの相談にも、当人の思いを尊重しつつアドバイスすることができているという印象です。こうした医師とはスタッフみんなが気持ちよく働くことができます。

 

4つ目は、それまでのキャリアで培ってきた、専門的な領域に関する豊富な知識と技術がある点です。1人でも優秀な専門医が在籍すると、クリニックやグループ全体でその分野のレベルが底上げされるため、頼れる存在として活躍することができます。

 

たとえば当法人では、教育面でも臨床面でも頼れる腎臓内科の医師がいるおかげで、在宅での腹膜透析を導入することができています。

 

もし専門医を雇うことが難しければ、コンサルタントという形で間接的に診察に携わってもらうこともできます。

 

当法人では、皮膚科の専門医をコンサルタントとして契約しています。相談したい患者さんの疾患部の写真と併せて問い合わせを送ると、専門医の知見から助言を受けられます。

 

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