耳当たりのよいことしかいわない弁護士には警戒を
弁護士から耳の痛いことを言われたり、見通しが悪いことを言われることは、クライアントの立場からみれば、決していい気持ちはしないでしょうが、不利な事実を確認されたり、不利な見通しを告げることは、むしろ弁護士としては求められることです。
弁護士も普通の人間ですから、目の前のクライアントの気分を害したいという人は少なく、そのようなことを言いたくはないなかで、あえてそのような可能性を説明している弁護士はかえって誠実であると思います。
一方で、有利なことや断定的な見通しのみを語るのはかえって眉唾といえるでしょう。ですから、詐欺被害に遭って、弁護士に相談して、耳当たりのよいことしかいわない弁護士は少し警戒すべきだといえます。
話を戻します。上記のように、昨今、国際ロマンス詐欺の二次被害が横行しており、その被害者の被害回復は急務といえるでしょう。
非弁提携は単独ではなく、チームでやっている場合が殆どです。上記の例でも、おそらく、弁護士は名義だけを貸して、非弁護士がチームを組んで、多くの人から多額のお金を集めていると思われます。
そのため、もしも、国際ロマンス詐欺に遭った場合には、自分の名義を貸した非弁護士だけではなく、その他のグループに入っている人の連絡先などを探索して、返金を求めていくことになります。迅速な行動が重要です。
加藤慶二
早稲田リーガルコモンズ法律事務所 弁護士
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