(※写真はイメージです/PIXTA)

「警視庁捜査二課の〇〇です」――こんな電話やLINEが突然来たら要注意。近年、警察官を名乗り不安を煽って金銭を騙し取る詐欺が続発しています。実際の手口と被害に遭ってしまったときの対処法を弁護士が解説します。
※本連載は、早稲田リーガルコモンズ法律事務所が提供する、所属弁護士によるコラムを一部抜粋・再編集したものです。

“偽警察”による詐欺が続発…その実態

近年、警察官を騙る(かたる)詐欺が後を絶ちません。警察官であると名乗って、多額のお金を騙し取ろうとするものです。

 

例えば、自宅の固定電話や携帯電話あてに、警察官を名乗る人物から電話があります。

 

「あなたの口座が犯罪に使われている」
「あなたの携帯電話が不正に契約された」
「あなたの家や職場を捜索する可能性がある」
「このままでは逮捕されてしまう可能性がある」

 

などと様々な理由をつけて、「資産を保護する」「口座を調査する」などと口実を使って、現金を騙し取ったり、振り込ませたりする手口です。

 

他にも、「LINEで事情を聞かせて欲しい」といって事情聴取をしてきたり、動画機能で表示される姿として、警察官の格好をして安心させたりしようとすることもあります。また、偽の警察手帳や逮捕状等を見せてくるケースもあるようです。

 

手口は様々ですが、いずれにせよ不安を煽ったうえで、多額のお金を騙し取ろうとするもので、決して珍しい被害ではありません。

 

誰だって、「逮捕される可能性がある」「あなたに容疑がかかっている」「犯罪に巻き込まれている」などといわれては、不安になってしまうでしょうし、何を隠そう、私の携帯電話にも、同じような電話がかかってきたことがあります。その時に、私の名前も知っているようでした。

 

このように、この詐欺の恐ろしいところは、相手はなぜか、こちらの本来漏れるはずがない個人情報をすでに知っていることです。個人情報を知っているがゆえに、本物の警察のように思えてしまうのです。

 

警視庁のホームページでも、上記のような手口を紹介し、注意を喚起しています。警察官が、LINE通話で連絡するということはありえませんし、逮捕状などの重要書類をLINEで送信するということも絶対にありえません。

 

もし警察だと名乗る人から電話があったら、相手に「所属、担当部署、氏名、内線番号」を確認し、最寄りの警察署に連絡してください。本当の警察官であれば、自分の名前はおろか、所属部署を名乗るはずです。

 

この手の詐欺の問題は、基本的に不安をあおることからです。そのため、日頃から、近くの人とこういう問題が多くなっている、不安に陥りたくないといった話をしておくことが重要です。

被害に遭ってしまったら、いち早くやるべきこと

では、もしも、このような被害に遭ってしまったらどうしたらよいでしょうか。警察官が、LINEで連絡をしようとするのはまず考えられないですし、逮捕状などの重要書類をLINEで送信するということも絶対にありませんので、この連絡は、ほぼ間違いなく虚偽です。

 

相手がやっていることは犯罪になります。それでも、お金をすでに支払ってしまった場合には、「すぐに」警察か弁護士に相談に行くことです。

 

 おそらく、この手口の場合、現金でお金を渡すよりも、銀行振込で相手にお金を支払っている場合が多いと思います。銀行口座の凍結は、警察か弁護士であれば行うことができますので、即座に、支払った先の口座を凍結することが重要です。

 

詐欺の加害者も、お金が振り込まれたらすぐに引き出そうとするのが一般的ですので、こちらも早急に行動する必要があります。スピード勝負になりますので、最速で行動する必要があるといえるでしょう。

 

そして、相談に行く場合には、自分がどのような経緯でお金を支払ってしまったか、事実経過の流れをまとめたものを持っていきましょう。また、他にも、相手から電話や連絡があったというLINE画面のスクリーンショット、また、自分が支払ってしまった口座振込の明細などを持参することも考えられます。

 

警察にしろ、弁護士にしろ、依頼者の話を聞く際には、客観的な資料を踏まえながら、何があったかを聞き取っていきますので、資料を持参することがとても重要になります。

 

加藤慶二
早稲田リーガルコモンズ法律事務所 弁護士

 

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本連載は、早稲田リーガルコモンズ法律事務所が提供する、所属弁護士によるコラムを転載したものです

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