今回は、投資のセンスを培う「情報のショッピング」について見ていきます。※本連載は、「富のスペシャリスト」として知られる株式会社スガシタパートナーズの代表取締役・菅下清廣氏の著書、『一生お金に困らない「未来予測」の技術』(PHP研究所)の中から一部を抜粋し、投資で成功するために未来を予測する情報収集のノウハウを紹介していきます。

好奇心のアンテナを伸ばし、人が気づかない情報を収集

私がやっているのは、まずは書店めぐりです。暇さえあれば書店をのぞき、時間があれば古本屋まで行っています。昨今はそれにネットサーフィンも加わりました。書店をめぐりながら、ファッション、グルメ、旅行情報など幅広い情報をインプットするための本や雑誌に出合うべく、歩き回ります。

 

投資をするための情報だけであれば、ファッション誌やグルメ誌、旅行誌などは見る必要がありません。しかし、投資の根底には社会現象を読む、人間心理を読むということがあるので、さまざまなものに触手を伸ばすのです。

 

そのとき、半分は楽しみながら情報を集めていきます。好奇心のアンテナを最大限に伸ばして、気になったものはなんでも手に取ってみます。仕事と思って一生懸命やると義務感に駆られ、やがて苦しくなってしまいます。楽しみながら、虎視眈々と、人の気づいていない情報を探していくのです。

 

新聞を読むにしても、誰もが惹き付けられる大きな見出しに惑わされず、小さな見出しの中にも貴重な情報がある、という視点で読んでいきます。「情報をショッピングする」という感覚のもと、普通の人より幅広い情報を見る習慣をつけることが大切です。

東京在住なのに「京都新聞」を定期購読する理由

地方紙を読むのも一つの方法です。出張や旅行で地方に行ったとき、その地方だけで出ている地方紙を買います。そこには全国紙には出ていない意外なコラムが載っていることがあります。

 

私は、『京都新聞』を定期購読しています。なぜなら、立命館大学の顧問を務めているので、京都のことを知りたいと思っているからです。東京の新聞には、京都のことはほとんど出ていません。京都のことを知りたいと思えば京都の新聞が一番です。おそらく、東京で『京都新聞』を定期購読している人は、それほど多くないのではないでしょうか。

 

いつも同じ新聞を読むばかりでなく、みんなの知らない情報を広く集めるためには、あまり人が読んでいない新聞を読むのも一つの方法です。多くの情報に触れて、それを活かそうとしているうちに、情報に対する触覚が形成されるようになります。やがて自分にとって大事な情報がわかるようになり、情報に触れたときにインスピレーションが湧くようにもなります。

 

一朝一夕にできるものではありませんが、その気になれば誰にでもできる方法です。ポイントは、根気よく続けることで情報を蓄積できるかどうかなのです。

 

今、世の中の人々はどんなことに関心があって、どんな気分なのか。それはしばらく続きそうなのか、あるいはすぐに終わりそうなのか。日本だけではなく、アジアではどうか。世界ではどうか・・・。最初はぼんやりとしかわからなくても、そのうちにより鮮明に見えてくるはずです。あなたがショッピングした情報をもとに、楽しみながら予想してみてください。

一生お金に困らない「未来予測」の技術

一生お金に困らない「未来予測」の技術

菅下 清廣

PHP研究所

当然のことながら、明日何が起こるかを見通すことができれば、誰しも成功できる可能性は飛躍的に上がる。 本書では、「経済の千里眼」の異名をもつ国際金融コンサルタント・投資家の菅下氏に、先行き不透明な時代で先を読む奥…

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