物価高のインフレ時代が到来しています。しかし、依然預貯金だけに頼っている日本人は非常に多いです。インフレは経済が発展している証拠です。経済成長は資産を増やす際の大きな後押しとなるでしょう。本稿では、山中伸枝氏が監修を務めた『いちからわかる!新NISA&iDeCo 2025年最新版』(インプレス)から一部を抜粋・再編集し、投資の重要性について詳しく解説します。
物価高のインフレ時代到来!預貯金だけではお金が目減りする
物価高はお金の価値を大幅に引き下げる
コロナ禍から脱し、欧米経済は2021年ごろから大きく成長を始めました。それを受け、日本経済も物価が上がらないデフレ時代からモノやサービスの値段が上がるインフレ時代へと大きく転換し始めています。物価高と聞くと生活が苦しくなるイメージがありますが、物価が上がる→企業の業績がアップ→給料アップという好景気の波がやってきたともいえます。
ただし、インフレ時代に気を付けなければいけないのは、物価が上がるということは、お金の価値が下がっていくということなのです。例えば1,000万円の貯蓄を持っていたとしても、物価が2%ずつ上昇していくと、10年後のお金の価値は約820万円と約180万円も目減りする計算となります。
つまり、「元本割れしない」といわれている預貯金をしたとしても、将来的に物価が大幅に上がっていくと結果的に元本割れするのと同じような価値の下がり方をしてしまうということになります。このようにインフレ時代には、預貯金だけではお金が目減りするリスクがあるということなのです。
経済の発展は投資商品で資産を増やすチャンス
さらに、寿命が延びたことで、人生100年時代が到来。定年した60歳以降も、30年以上老後が続くと想定する必要があります。30年後の物価は、さらに上がっていくことを考えると、貯蓄だけでは間に合わないことは確実です。
そこで考えたいのが、経済成長の果実を活かすための投資を積極的にしていくことです。投資信託や株式で資産を増やそうとした場合、経済が大きく発展していくことは資産増加の後押しになり得ます。このような観点からも、今後は貯蓄だけでなく、投資も組み合わせながら、将来の資産づくりをしていくことが、大前提となっていくでしょう。
新NISAとiDeCoの制度はその資産形成をサポートする強い味方なのです。
「インフレ」とは?
インフレとは、モノの値段が上がっていき、相対的にお金の価値が下がってしまう状態のことをいいます。例えば、250円で買えていたリンゴが、500円出さないと買えない状態のこと。つまりお金の価値が半分になってしまうことになります。
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株式会社アセット・アドバンテージ
代表取締役
1993年、米国オハイオ州立大学ビジネス学部卒業後、メーカーに勤務し、人事、経理、海外業務を担当。留学経験や海外業務・人事業務などを通じ、これからはひとりひとりが、自らの知識と信念で自分の人生を切り開いていく時代と痛感し、お金のアドバイザーであるファイナンシャルプランナーを目指す。
2002年にファイナンシャルプランナーの初級資格AFPを、2004年に同国際資格であるCFP資格を取得した後、どこの金融機関にも属さない、中立公正な独立系FPとしての活動を開始。金融機関や企業からの講演依頼の他、マネーコラムの執筆や書籍の執筆も多数。
個人相談も多く手がけ、年金、ライフプラン、資産運用を特に強みとしており、具体的なソリューション提供をモットーとする。
著書に、『「なんとかなる」ではどうにもならない定年後のお金の教科書』(クロスメディア・パブリッシング)、『ど素人が始めるiDeCoの本』(翔泳社)、『50歳を過ぎたらやってはいけないお金の話』(東京経済新報社)、『会社も従業員もトクをする! 中小企業のための「企業型DC・iDeCo+」のはじめ方』(同文舘出版)などがある。
●確定拠出年金の相談ができる全国のFPネットワーク
「FP相談ねっと」代表
https://fpsdn.net/
●公的保険のプロアドバイザーを育成する
「一般社団法人 公的保険アドバイザー協会」理事
https://siaa.or.jp/
著者プロフィール詳細
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