採用する際の注意点:地域で働く魅力をアピール
U・I・Jターン層は地域の求職者ではなく、地方企業の存在を認識していないことがほとんどであるため、アプローチ方法としては、この層を対象とした転職イベントに参加したり、ヘッドハンティングサービスを利用したりするのがよいでしょう。
また、U・I・Jターンを希望する求職者をターゲットとする求人サイトや、一般的な求人サイトで行っているU・I・Jターン特集などに求人広告を出すこともできます。
アピール方法は、業務内容や待遇も重要ですが、その土地で働く魅力を打ち出すことが重要です。とくにIターンとJターンは、古くからの縁がない地域に移住するため、その地域について知らない人がほとんどです。
見知らぬ土地で働くことには不安があるため、地域での働き方のみならず、生活や楽しみに関する情報も細かく伝えるとよいでしょう。
働き方に関しては、例えば、都市部の企業と比べてどのような違いがあるかを伝えることができます。暮らしぶりについては、既存の従業員の日常を紹介するなどして伝えるのもよい方法です。
U・I・Jターン層の採用では、都市部の企業が地方拠点で人を採用するためにこの層を狙うこともあります。ただ、私が見る限りでは苦戦しています。
その原因は、都市部型の採用活動をそのまま地方に持ち込もうとするからです。 これらの企業は採用強者ですので、企業の知名度や給料などの条件のよさを武器にします。
しかし、それが刺さるのは都市部で働きたいと思っている人であり、地方で働きたい人たちは別の動機を持っています。例えば、自分に合った生活スタイルを実現したい、趣味を活かした生活がしたい、自然豊かな場所で働きたい、といった理由を挙げる人が多く、そのような人には企業ブランドや給料の高さは刺さりません。
つまり都市型の採用活動よりもペルソナからスタートする採用活動のほうが彼らにアプローチできる可能性が高いのです。
もう一歩踏み込むと、大企業の採用活動は、その戦略や計画を考える採用担当者自身が就職強者であることがほとんどです。自分自身が若さ、学歴、経験を武器として就職活動を勝ち抜いてきた経験者であり、日々の業務でも競合である大企業をベンチマークとしながら似たような方針で採用活動をしているのを見ているため、都市型の採用活動に慣れています。
それが王道であるという固定観念があるため、採用活動のパラダイムシフトが難しいのです。 その点でも、地方で働く魅力をアピール要素とする採用活動ができるかどうかが重要です。
アプローチ対象を変える場合には、アプローチ方法も変えなければならず、それができる企業がU・I・Jターンのような新しい求職者層を採用できるのです。
渡邉 崇
株式会社トランスヒューマン代表取締役
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