すさまじい臭気のなか、父がひとり横たわっていた場所
思わず刺激に息を止め、薄目になりつつ目を凝らすと、玄関正面から部屋の奥まで延々と広がる、大量のゴミと思しきものが見えた。
「父は、食べ終わった納豆の容器が放つすさまじい臭気のなか、リビングのソファにひとり、横たわっていました。本当に脳を突き抜けるような、すごいニオイで…」
鈴木さんは慌てて声をかけたが、反応は鈍い。
「すぐに、妹がいっていた認知症だと直感しました。妻にも即連絡して事情を話しましたよ。いまは施設入所の準備を進めているところです…」
「家事サービスの会社は、自分で断ってしまったようでした。他人が家に出入りするのがストレスだったのでしょうね。毎月の電話では普通に思えたのですが、いま考えると、生存確認程度で、長く話すこともなかったので、様子の変化に気づけなかったのかも…」
内閣官房の資料によると、70~74歳で4.1%だった認知症有病率は、75~79歳で13.6%、80~84歳で21.8%、85~89歳で41.4%と上昇。また認知症患者の今後の推移については、各年齢の認知症有病率が一定の場合2025年に675万人、2030年には744万人、2040年には802万人と、高齢者の5人に1人は認知症。さらに各年齢の認知症有病率が上昇する場合では、2040年に953万人、高齢者の4人に1人が認知症を発症するとされている。
子どもにとって、自分の親が認知症という状況は認めがたく、現実を直視できないケースもあるようだ。しかし、70代、80代ともなれば、いつ認知症の症状が出てもおかしくはない。離れて暮らす親であっても、できる限り足を運んで直接様子を見るなどして、しっかりと見守っていくことが大切だといえる。
[参考資料]
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