アルバイトに励むも、悩みの種は「カスハラ客」
勤め先のスーパーでAさんは、商品を陳列棚に並べる作業を担当していました。とはいっても小さな店舗ですので、青果や鮮魚、精肉などの担当はなく、チーフの指示ですべての商品を開店に間に合うように、また開店後は補充するのが主な業務でした。
しかし、商品の配列を覚えるのも大変で、お客に商品の場所を聞かれてもすぐに答えることができません。また、人手が足りないときにはレジ打ちもしますが、手間取るしミスも連発。職場の若い同僚たちには、励まされたりいびられたりすることもありました。
さらに追い打ちをかけるのが「カスハラ客」の存在です。「早くしろ」「謝れ」「俺は客だぞ」など、やりたい放題の迷惑客が多い実態を知り、最初のうちは対応のすべもわからず、ただ頭を下げて謝るばかりでした。
しかし仕事に慣れてくると、長年人事総務畑で勤務した杵柄で、うまく厄介な客の対応もできるようになり、年の離れた店長ともよい関係が築けていけるようになりました。「立ち仕事で大変だけど、生活資金のためにも、体力が続くうちは続けてみよう」と考えるようになったそうです。
ただ当面2年間、月6万円のバイト代で今後の生活は大丈夫か心配となり、自分で考えるだけではなく、FPに今後の家計を相談することにしたのでした。
高齢者の就業者は年々増加している
総務省「労働力調査(基本集計)2023年(令和5年)平均結果の概要」によると、日本の2023年の65歳以上の就業者数は、914万人(男=534万人、女=380万人)です。2013年の637万人(男=390万人、女=247万人)から、10年間で約1.4倍増加しています。
2023年の65歳以上就業率は
・65~69歳、52.0%(男=61.6%、女=43.1%)
・70~74歳、34.0%(男=42.6%、女=26.4%)
・75歳以上、11.4%(男=17.0%、女=7.7%)
と、65歳以上の半数は働いているようです。
2023年の65歳以上の役員を除く正規の職員・従業員は126万人(男=85万人、女=41万人)、非正規の職員・従業員は、417万人(男=211万人、女=206万人)となっています。
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