(※写真はイメージです/PIXTA)

自分の死後における財産の行き先などの意向を記す「遺言書」。ときにはこの遺言書が原因で、遺された家族がもめてしまうことも。本記事では、本田さん(仮名)の事例とともに、被相続人の生前に相続トラブルを防ぐ方法について、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が解説します。

生命保険の営業担当からの意外な提案

そんなとき、自分のがん保険の保険金請求の手続きに訪れた生命保険会社の営業担当に相談してみると、現在入院している状態でなければ加入できる保険もあるというアドバイスを受けます。「自分でも契約できる保険がある」それを知った本田さんは契約したいと申し出たのですが、担当からは思いもよらぬ言葉が「生命保険はいつでも契約できますが、奥様や娘さんとまずはしっかり自分のお気持ちをお話しされたらどうですか?」。

 

「生命保険を活用することで遺留分を少なくすることは可能です。しかし一方的でなく、人生の最期を迎える前に娘の気持ちも聴いたり、妻ともゆっくり話をしてみたりしてはどうか。自分がファシリテーターを引き受けるので、家族会議をしてみては」と提案を受けたのです。最初は嫌がっていた本田さんでしたが、妻に話をしてみて、妻が話をしたいと言うのならばと、家族会議の場を設けることになったのでした。

 

第三者を挟むことで、家族間でしっかり自分たちの考えを述べ、話し合いを行うことができました。妻からは何十年も前から自分が我慢して耐えてきたことが語られ、どうしてもそれを許すことができず、弱った本田さんに対して辛くあたってしまったと言います。本田さんもそれを静かに聞いていて、薄々わかってはいたものの、自分が思っていたよりも妻が苦しんでいたことを知り、初めて過去のことを謝罪したのでした。

 

娘の百合子さんからも、自分が全財産を受け取っても母の美代子さんが困るようなことは避けたい、自分が全財産を受け取っても、結局母に渡すことになるという想いを知ります。

 

自分を蔑ろにしていた妻への感情が先走り、妻に財産を渡さないようにと考えていた本田さんでしたが、冷静に家族で話をすることでわだかまりは解け、作成していた遺言書は破棄。妻の美代子さんに家と土地、そしてこれからの余生を十分に生活できるように4,000万円を渡すこと、そして百合子さんには3,000万円を渡すことになり、新たに作成した遺言書と生命保険を活用して生前の相続準備ができたのでした。

 

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