地域を巻き込んだイベントの実施で連携を強化
かなりやでは、近所の人を交えた介護関連イベントを実施し、交流を深めています。
例えば、従業員である娘が長年電子オルガンを習っているので、その先生と一緒に音楽に関連したイベントをやろうと企画しています。職員一同、チラシを手作りして、いろいろな機会で配り、宣伝しています。ご近所の人をはじめ、デイサービスやサ高住の利用者家族やお世話になっているケアマネ、付き合いのある業者などさまざまな人が施設に来てくれるきっかけになっています。
このほかにも、地域のボランティアによる紙芝居や、折り紙教室など、さまざまなイベントを開催しています。こうした交流を通じて縁が深まり、施設にさまざまな形で関わるようになってくれる人たちもいます。
現在管理者として責任のある立場を担っている20代の女性職員は、実はこうしたイベントを通じて、お父さんと一緒に施設に遊びに来てくれたのがスタートでした。
そこで、介護という仕事について知り、また、かなりやを気に入ってくれ「ここで働きたい」と就職してくれたのです。彼女はとてもやる気に満ち溢れ、人を和やかにさせてくれるコミュニケーションができる稀有な人材で、施設にとっても、とてもいい縁となりました。
このように、地域社会に開いていくことは、地域の介護施設への理解を高め、ひいては人材の獲得にもつながるのです。
また、私の母を題材にした歌を作ってくれた人も、実はもともと防災点検業者として施設に来てくれた人だったのです。今では、かなりやにもボランティアで歌いに来てくれますし、全国のあちこちの介護施設でも私の母を題材にした歌を歌ってくれています。
母について、また人と人とのつながりについて、わかりやすく歌で啓発してくれることは、かなりやにとってとても喜ばしいことですし、介護業界全体にとっても素晴らしい試みだと思っています。これからも歌い続けてくれればいいなと思っています。