著者紹介

久野 佳子

デイ・サービス かなりや

代表取締役

1973年8月6日生まれ。愛知県碧南市出身。2児の母。母である創業者が介護施設を設立したことをきっかけに、親子ということを伏せて働き始める。「人財」を第一に考える創業者の影響で、職員の定着率も高く利用者の家族からも安心される施設となり、年商1億円を超える。2023年7月に創業者が永眠し、代表取締役に就任。

書籍

職員・利用者・地域を結ぶ ひとつなぎの介護施設

『職員・利用者・地域を結ぶ ひとつなぎの介護施設』

久野 佳子

人と人、心と心をつなぐ、介護施設の新しいかたち 利用者・職員・地域から愛される介護施設に学ぶ、絆を大切にする運営とは? 超高齢社会を迎える日本において、介護の重要性はますます高まっています。しかし、介護業界は深刻な人材不足に悩まされており、多くの施設が職員の確保に苦心しています。低い給与水準、同僚や患者との人間関係によるストレス、身体的負担の大きさが要因となり、介護職の離職率は全産業平均を上回る状況が続いています。 そんな中、愛知県碧南市に開業から24年間、人材不足に悩むことなく運営を続けてきた介護施設があります。著者の母親が立ち上げたこの施設では、職員の半数が勤続10年以上、中には22年間働き続けている職員もいるといいます。 2023年に施設を引き継いだ著者は、職員や利用者、地域など、関わる人と人のつながりを大切にすることが、介護施設の安定経営につながるといいます。「非効率的だ」と言われるほど職員との交流に時間と労力をかけ、利用者には人生の先輩としての敬意を払い、地域とのネットワーク構築にも尽力してきました。著者は、一見非効率に思えるこれらの活動こそが、長期的には職員の定着、利用者の満足度向上、地域からの信頼獲得につながり、結果として安定経営を実現する鍵になるといいます。 本書では、職員・利用者・地域が信頼関係で結ばれた「ひとつなぎの介護施設」を実現するための具体的な取り組みが紹介されています。職員への日常的な気遣い、利用者の尊厳を大切にしたケア、地域住民参加の勉強会や各機関と連携したイベントの開催など、著者の母と、その教えを大切に守ってきた著者の経験に基づいた実践的なアドバイスが満載です。 厳しい経営環境下でも生き残り、地域から選ばれる介護施設を目指す事業者はもちろん、これから介護事業を始めようとする人にもおすすめの1冊です。

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