定年目前65歳サラリーマン「退職金は2,500万円です」…目を輝かせた銀行員に〈特別プラン〉を紹介され申込も、3ヵ月後に知ったむごい事実「さすがにひどすぎます」【FPの助言】

定年目前65歳サラリーマン「退職金は2,500万円です」…目を輝かせた銀行員に〈特別プラン〉を紹介され申込も、3ヵ月後に知ったむごい事実「さすがにひどすぎます」【FPの助言】
(※写真はイメージです/PIXTA)

サラリーマンとして安定した収入を得てきたものの、目前に迫る年金生活……。定年退職前後での今後の収入減に対する不安。そんなタイミングで退職金という大金を手にしたら、少しでも増やしたいと思う人は多いでしょう。そんな人たちをターゲットにしている人たちもいて……。本記事では、Aさんの事例とともに退職金運用の注意点について、FPの牧元拓也氏が解説します。

条件付きの高金利

Aさんが預け入れをしたような退職金専用プランは、いろいろな【条件付き】であることが多いです。たとえば以下のようなことがあげられます。

 

例1「金利〇%は預入当初3ヵ月のみの適用です。以降は店頭表示金利となります」

金利7%など高金利を謳っているときは、適用期間が3ヵ月など非常に短いことが多いです。たとえ1,000万円預けても年利7%で3ヵ月間適用となると、

 

1,000万円×7%×3/12ヵ月=17万5,000円

 

さらにここから20.315%の税金が控除されますので、

 

17万5,000ー3万5,551円=13万9,449円 

 

となり、実質リターンは1.39%です。大手銀行の定期預金はおおよそ年利0.125%なので、ローリスク高利回りな商品に見えても実際は最初の数ヵ月間だけということを理解せず契約し、あとから気づくという方も多いです。

 

例2「運用商品の比率は50%以上に設定する必要があります」「セットプランで選ぶ投資信託について、購入時手数料0円の商品は対象外です」

金融機関は預金への預入よりも、ほかの投資商品を販売したほうが収益が大きいことが多いです。そのため、定期預金を多めに預けたい投資未経験の方でも、セットプランを購入する場合は半分以上を投資商品に預けなくてはいけなくなります。

 

また投資商品の中でも、多くは投資信託の中から選ぶことになります。投資信託の手数料は商品・金融機関によって異なります。購入時手数料は無料から3%程度の商品が多いです。手数料が発生すること自体にはなんら問題はありませんが、購入時手数料が発生するのは、アクティブファンドであることが多いです。アクティブファンドの内容を理解せずにテーマ型、新興国などリスク性の高い商品などを選択してしまう場合もありますので、注意が必要です。

 

Aさんは投資未経験で深く理解もしないまま購入をしてしまいました。3ヵ月後、銀行でもらった資料をよく見ると、7%は3ヵ月間のみであって、投資信託は新興国債券ファンドになっていました。

 

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