価格が2倍に高騰…モンゴルの首都ウランバートルで「ナンバープレート取引」が盛んな理由【現地メディアが解説】

価格が2倍に高騰…モンゴルの首都ウランバートルで「ナンバープレート取引」が盛んな理由【現地メディアが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

本連載では、モンゴルの視点から見た国際ニュース、また同国社会の政治的・経済的ニュースを取り扱う現地モンゴル・ウランバートルのメディア『The UB Post』より翻訳・編集してお伝えする。

徐々に進む「市民の権利の侵害」

ニャンバタール市長が推進する政策は、自動車ナンバープレートの市場に影響を与える一方で、市民の権利に対しても懸念が生じている。

 

「首都でのナンバープレートの数が上限に達した今、どう対処するのか?」という質問に対し、当局は次のように説明した。「登録プレートの数は73万枚の上限を超えています。バス、トレーラー、機関車、オートバイ、タンク車、その他の車両の登録を除外することを検討しています」と述べている。しかし、この説明にもかかわらず、ナンバープレートの数は再び上限に達することが明白だ。

 

エコ車輸入業者および消費者保護協会は、自動車輸入を制限し、ナンバープレートの発行を抑えることは現実的な解決策ではないと早くから指摘していた。同協会の会長であるツ・ルハグバジャフ氏は、この決定が市民の権利に影響を与える可能性があることを懸念している。

 

「ナンバープレートの発行に制限を課すことは、憲法に明記された基本原則を侵害し、モンゴル国民の財産権を侵害するものです。憲法は、すべての市民に動産および不動産を取得、所有、相続する権利を保障しています」とルハグバジャフ氏は説明した。 

 

同氏はさらに、「これは単にナンバープレートの発行に関する問題ではなく、市民の権利に対する重要な問題です。市民はこの点をしっかりと理解する必要があります。当協会は、この分野で継続的に活動している専門組織ですが、政府はこの決定を行う際に業界の専門家との意見交換を行いませんでした。もし、専門家の意見を取り入れていたならば、より適切で、負担の少ない解決策が見つかっていたはずです。しかし、政府は市民の権利に直接影響を与える方法を選んだのです。

 

現在、この決定があなたや私に大きな影響を与えていないように見えるかもしれませんが、モンゴル国民の権利が少しずつ侵害されていることに気づく必要があります。もし今日、行政が私たちの財産所有権に干渉できるのなら、明日には他の権利が制限される可能性もあるでしょう。私たちはそのことについて公に警告しようとしているのです」とルハグバジャフ氏は述べた。

政府によるナンバープレートの収益化

これまで、国民は国家道路交通センターのオンラインシステムを通じて、車両登録プレートを無料で注文することができた。

 

例えば、オンラインで注文した場合、以前はプレートの印刷費用が5万トゥグルグ(約2,000円)だった。しかし、現在ではオンラインシステムを通じてプレートを注文すると、自動的に10万トゥグルグ(約4,000円)が請求されるようになった。この価格の引き上げは、政府がナンバープレート発行の管理を強化し、公式にナンバープレートを提供する形に移行した結果と考えられている。

 

さらに、道路交通開発省傘下の国家道路交通センターからウランバートルの関係機関にナンバープレート発行の権限を移譲する手続きが進められている。これにより、ウランバートル市当局がナンバープレート発行の管理を強化する動きが見られる。一部では、この手続きにより今後、市当局がナンバープレート取得において重要な役割を担う可能性が指摘されている。将来的には、ナンバープレート取得において、調整が必要になるケースも考えられるが、その詳細は現時点では未確定だ。

 

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この記事は、GGOが提携するモンゴル・ウランバートルのメディア『The UB Post』が2024年9月21日に掲載した記事「License plate trading flourishes in UB」を翻訳・編集したものです。

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