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比・中央銀行、今年度中に「さらなる利下げ」の可能性
フィリピン中央銀行(BSP)は、国内銀行の預金準備率(RRR)を今年中に7%まで引き下げる可能性があります。
RRRは、銀行が預金としてBSPに預けなければならない資金の割合を指し、これにより銀行が貸し出せる資金が制限されます。昨年6月、BSPはRRRを2.5%引き下げ、9.5%にしました。2018年には20%だったRRRが、現在では一桁台にまで引き下げられています。
準備率の変更は政策変更と見なされないため、マネタリーボードの会合が毎週行われる木曜日に実施される可能性があります。BSPは、銀行のRRRを最終的に5%まで引き下げる意向を示しています。
RRRの引き下げは以前は政策調整とされていたものの、現在はBSPの流動性管理機能の導入により運用上の調整とされています。
BSPは現在、インフレがさらに低下することを予想しており、2023年のインフレ率は3.4%に落ち着くと見込んでいます。8月のフィリピンの消費者物価指数は前月の4.4%から3.3%に低下しました。
フィリピン中央銀行は8月15日にベンチマーク金利を25ベーシスポイント(bps)引き下げ、6.25%に設定しました。これは約4年ぶりの利下げです。BSPは今年中にさらに25bpsの利下げを示唆しており、準備率の引き下げとともに金融緩和に向けた動きを進めています。
一方で、利率がまだ高水準にあるなかでの準備率引き下げが、必ずしも銀行の貸出増加につながるとは限らないとの見方もあります。銀行は、余剰資金を中央銀行に預けて6.25%の利率を得ることを選択する可能性があるためです。
フィリピンの大手銀行の貸出残高は前年比10.4%増の12.14兆ペソに達しており、これは2022年12月以来の最大の伸びです。準備率の引き下げが実施されれば、銀行の貸出能力がさらに強化されますが、その影響は経済の全体的な成長や消費の動向に大きく左右されます。
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