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「経済的自立(経済的自由)」と聞くと、豪華な生活や資産家、ビジネスに成功した富豪などを思い浮かべるかもしれません。しかし実は、私たち普通の人でも十分に手が届くものです。香港の金融機関で産業調査に従事し、英国でMBAを取得後、株式分析やファンド運用に20年以上携わってきた⾼⾐紗彩氏は、お金持ちになることが経済的自立の本質ではなく、賢く計画を立てることで誰もが達成できるものだと語ります。本稿では、⾼⾐氏の著書『ポートフォリオ・マネジメントで一生お金に困らない人になる!』(すばる舎)から、私たちが実現できる経済的自立への道について、一部抜粋、編集して紹介します。

経済的自立後に「資産が減らない」状態をつくるには

資産が減らない状態をつくるのは、投資をしっかり勉強して管理をしていけば、さほど難しいことではありません。

 

ここでは現実的に、7,000万円の資産を持つ人が年率平均6%のリターンを確保できたらどうなるか、というケースを考えてみましょう。

 

7,000万円を投資して年率平均6%のリターンが確保できたら、税込420万円の年収があることと同じです。であれば、年間420万円でまかなえるライフスタイルを送っていれば、7,000万円の資産はずっと減らさずに維持することが可能です。

 

投資のリターン内で生活をすれば、資産を取り崩さずにパッシブ収入だけで生きていけるわけです。将来お金が減っていって、最後の最後に足りなくなるという不安を持たずに生きていくことができます。

 

420万円という年収では、毎日ホテルや高級レストランで食事をして、豪華客船に乗って世界中を旅することを楽しむ、といったぜいたくはできないかもしれません。しかし、パッシブ収入で毎日の生活費をまかなえていますから、しっかり経済的自立をしていると言えます。

 

年平均6%のリターンを得る投資成績を上げることは、そう難しくはありません。なぜなら、年平均6%というのは、世界の先進国株式の過去30年の平均リターンだからです。インデックス投資を30年間していたら(取るリスクと分散の度合いにもよりますが) 、それだけで達成できる数字です。

 

投資のリターンは年平均なので、実際には毎年6%のリターンを得られるとは限りません。年によってこれを上回ったり下回ったりしますが、上回ったときに多く獲得したリターン分を再投資していけば、下回ったときの不足分を補うことができます。

 

今ある資産を増やしはしないが減らしもしないで、残りの人生を投資のリターンだけで生活していくことは、十分に実現可能性の高い計画なのです。

 

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