年収700万円“昇進とは無縁”の54歳サラリーマン、まさかの副業で年商1,000万円を稼げたワケ【経営コンサルタントが解説】

年収700万円“昇進とは無縁”の54歳サラリーマン、まさかの副業で年商1,000万円を稼げたワケ【経営コンサルタントが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

起業と聞くと「特別なスキルや才能、資産がなければ成功しない」と考える人は少なくありません。しかし、日本では1日におよそ400社近くの法人が設立されるなど、起業は思っている以上に身近な存在です(東京商工リサーチ:2022年「全国新設法人動向」調査より)。大手企業に勤めながらも昇進とは無縁だった54歳男性の起業事例をみていきましょう。経営コンサルタントの鈴木健二郎氏が解説します。

健一さんが成功できた理由

その後、健一さんは高橋さんやカフェの常連客の意見を取り入れ、カフェの雰囲気や季節に合わせた新しい作品を次々と制作するようになった。たとえば、秋には落ち葉をモチーフにした茶器セットや、冬には温もりを感じさせるシンプルで厚みのある器を作った。これらの作品はカフェの客たちに好評で、健一さんの名前は少しずつ広まっていった。

 

ある日地元のアートギャラリーから「ぜひ、うちでも展示してほしい」という依頼が舞い込んだ。健一さんはこれを聞いて驚くとともに、自分の作品が認められたことに深い感動を覚えた。カフェという小さな場所で始まった展示が、次第に彼の作品の評価を高め、さらなるチャンスを引き寄せたのだった。

 

オーナーの高橋さんはSNSでカフェの活動を発信しており、そのなかで健一さんの作品も紹介された。これにより、健一さんの作品は広く知られるようになり、オンラインショップの売上も少しずつ増加していった。

 

作品展での受賞歴も増え、彼の陶芸作品は高く評価されるようになってきた。最終的に健一さんは本業を辞め、副業として始めた陶芸ビジネスを本業とすることを決意したのだった。現在、彼のビジネスは年商1,000万円を超え、地元では独自のブランドとして確立されつつある。家族との時間も増え、充実した毎日を送っているという。

 

副業から本業へ

田辺健一さんの物語は、平凡な会社員でも自分なりの“無形資産”を活かして成功することができることを示している。

 

彼のビジネスが軌道に乗った鍵は、自分の趣味や特技を認識し、それを活かす方法を見つけ出したことにある。また、他者とのコラボレーションを通じて、新しい機会を掴むことができたことも忘れてはいけない大きな要因だ。

 

人生のふとした曲がり角で立ち止まっている人にとって、自分の得意分野や興味を活かして新しい道を切り開く勇気とヒントとなるのではないだろうか。

 

 

鈴木 健二郎

株式会社テックコンシリエ

代表取締役

 

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※プライバシー保護のため、登場人物の情報は一部変更しています。

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