不動産価格が下落するタイミングを狙うのが難しい理由
余談ですが、日本は毎年のように地震などの自然災害に見舞われる宿命を背負っています。首都直下地震や南海トラフ地震もいつ発生するかわかりません。にもかかわらず、海外の投資家が東京などで不動産投資に前向きであることについて、不思議に思う人もいるでしょう。
海外の投資家も、もちろん日本という国に自然災害がつきものであることを認識しています。しかし、それを差し引いても、日本は世界のなかでカントリーリスクが低い国と目されており、そこまで災害リスクを警戒していない投資家も多いのが現状です。
日本は外国人であっても日本人と同様に、土地の所有権を取得できます(自衛隊基地や原子力発電所といったエリアの周辺を除く)。諸外国には外国人の不動産購入について規制を設けているところも多いため、その意味でも日本は海外の投資家にとって、不動産投資をしやすい国なのです。
話を不動産価格に戻しましょう。不動産価格が下落するのは、株価が大幅に下がる金融危機の発生後、一拍置いたタイミングです。しかし、そこに狙いを定めて不動産を買いに行くというのは、かなり難しいでしょう。
人によって不動産を買いたい時期、買えるようになる時期はバラバラです。ちょうど頭金が貯まって家を買いたいと思っていた時期に、不動産価格が下がればラッキーですが、金融危機の最中で自分の勤務先が倒産するなど、不動産を買うどころではなくなる可能性もあります。いつ起こるかわからない金融危機に合わせて、物件を探したり資金を準備したりすることはできません。
本当にマイホームを必要としていて、ニーズに合った物件が手の届く範囲で見つかったなら、多少高くても、それがその人にとっての「買い時」と考えましょう。
長嶋 修
さくら事務所 会長
注目のセミナー情報
【資産運用】4月12日(土)開催
毎年8%以上の値上がり実績と実物資産の安心感
「アーガイル産ピンクダイヤモンド投資」の魅力
【資産運用】4月16日(水)開催
富裕層のための資産戦略・完全版!
「相続」「介護」対策まで徹底網羅
生涯キャッシュフローを最大化する方法
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】