複数の「無形資産」が溶け合って生まれる“相乗効果”
今回紹介した裕也さんのケースは、社内での評価は芳しくなかったものの、一流ホテルでのコンシェルジュで培った自分なりの無形資産を活かして成功した例である。
彼の成功の鍵は、自分の強みを認識し、それを活かせる方法を見つけ出したことにある。
また、友人のアイデアと自分の強みを融合し、地元の観光スポットや文化をテーマにしたボードゲームを開発することで、楽しみながら学べる観光案内を提供し、ビジネスを成長させることができた。こうしたアイデアやそれを商品に置き換える技術もまた、立派な無形資産といえるだろう。
無形資産は、いわゆる「財産リスト」には載らないため、その存在価値に気づきにくいが、誰しもが保有する固有の資産のことをいう。裕也さんが体験したように、他者のアイデアと自分の得意分野という無形資産の融合は、時に新しい道を切り開く勇気を与えてくれることが分かるだろう。
鈴木 健二郎
株式会社テックコンシリエ
代表取締役
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